1万種類のキックを1回だけ練習した男を私は恐れない。1種類のキックを1万回練習した男を私は恐れる – Bruce Lee
截拳道(ジークンドー)という独特な拳法の創始者であり映画俳優でもあったブルース・リーは、ジャズギタリストではありませんが、私にとっては即興演奏における「心の師」です。 ブルース・リーは洞察に満ちた様々な箴言を残しています。それらの名言をまとめた日本語の書籍があるかどうかはわからないのですが、私は “Tao of Jeet Kune Do”...
View Article「練習時間」ではなく「練習日数」で考えると時々良いことがある
何か自分にうまく弾けないものがあったとして、それを「何時間」練習したか、「何時間」練習すれば弾けるようになるのかと考えるのではなく、「何日間」練習したか・「何日間」練習すれば弾けるようになるか、を意識すると、とても良いことがあるように感じています。...
View ArticlePat MartinoがFour On Sixを弾きはじめた時、ウェスの時代の空気が見えたようだった
今年もパット・マルティーノのライブを観ることができました。マルティーノ氏、どうも毎年調子が良くなってきているような感じがします。 どのステージを観たかにもよるのかもしれませんが、今年のパット・マルティーノは体調も良さそうで演奏は歯切れよく英気が溢れているようでした。ドラムのカーメン・イントーレとオルガンのパット・ビアンキもかなり熱のあるプレイをしていました。...
View Article最近私の頭から離れないある過激なフレーズのこと
最近私の頭から離れないあるフレーズがあります。残念ながら(?)ジャズではなく、CMで耳にしたあるピアノ曲の旋律です。 現代音楽作曲家・新垣隆氏が「金鳥コンバット」のCMのために書き下ろしたと思われる「COMBAT」という曲の主旋律です。CMの限られた時間ではいろいろカットされていると思うのですが、冒頭7小節はこんな感じでしょうか。 もし佐村河内守氏がこの曲のプロデューサーだったのなら、...
View Article練習とは、無意識で実行できる行為を増やすことと見つけたり
何事についても言えることだと思いますが、目的が明確でない行為が良い結果や成果に繋がらないというのは間違いないことでしょう。 一般論として「練習すること」の目的とは何でしょうか。人は何のために練習をするのでしょうか。勿論「上達するため」だとは思いますが、この記事を書きながらもう少し掘り下げてみたいと思います。練習の目的は見方によって様々あるとは思うのですが、そのうち一つは間違いなく...
View Article演奏中に指板を見るか否か。目を開いているか否か。
以前から「指板を見る・見ない」あるいは「目を開いている・閉じている」というテーマがぼんやりと気になっていました。 ギタリストはどんな時に指板を見るのか。あるいは見ないのか。そうするのは何故か。見ることによるメリットとデメリット(それがあるのなら)は何か。見ないことによるそれは何か。等々です。考察に入る前に、有名なジャズ・ギタリストの演奏中の姿をちょっと見てみたいと思います。...
View Article本気で何かをプレイしたいと思ったら、ブルースは必ず身に付けなければいけない – Oz Noy
だいぶ前のJazz Life誌(2014年7月号・取材は工藤由美氏)にオズ・ノイのインタビューが掲載されていました。 その中で彼は次のように語っています。...
View Articleもし競わなければならないのなら、自分の中だけにしておきなさい – Mick Goodrick
音楽はもともと競争原理からは縁遠いものだと思いますが、実際には様々な競争に溢れていたりします。 演奏や作曲能力を競う様々なコンクール、コンペティションが存在しますが、「競争すること」についてミック・グッドリックは”Advancing Guitarist”(日本語版)の中で次のように語っています。 競争すること:もし競わなければならないのなら、自分の中だけにしておきなさい。 Competition:...
View Article(ジャズ・)ギタリストは何故空間を恐れてしまうのか
ギタリストに限らず、ジャズ初心者は「弾きすぎてしまう」ことが多いと思います。十分に休まない。音を出していない時間がなんか怖い。 休符(音のない空間)を発音と等しい重みを持つものとして扱い、「間」や「呼吸」のある演奏をしているギタリストを見ると、テクニック的に難しいことをやっていなくても「こ、この人は只者ではない!」と思いますよね。ビル・フリゼールなどを聴いているとよくそう思います。...
View Article疑惑のギタリスト、報道陣の質問に答える
現在その演奏が古今の有名プレーヤーに「酷似」しているとされ話題になっているギタリストが、報道陣の質問に回答した。以下はその一問一答。 先日のジャム・セッションであなたは30コーラスもソロを取りました。大変迷惑だったようですが、それはそれとして、うち8コーラスが他人のソロに酷似していたという指摘が相次いでいます。その点についてご説明お願いします。...
View Articleレミニセンス現象について:楽器練習は寝る前のほうが良い?
朝、起床してからすぐの練習が最も効果が高く、価値があるんだ。と、長年思い込んできました。 起床直後の頭は邪念がない感じ、ある意味空っぽで、ギターの練習は勿論、作曲的な行為にも非常に良い精神状態だと思っていました。と同時に、夜、就寝前に練習していた難しい運指のフレーズなどが、朝起きると意外なほど「弾けるようになっている」ことを感じたことも多く、一体なんだろうと思っていました。...
View ArticleJesse van Ruller at Motion Blue Yokohama
2015年8月21日、モーション・ブルー・ヨコハマでジェシ・ヴァン・ルーラーのライブを観てきました。 今回は55 Recordsから今春リリースされたばかりの Phantom (The Music of Joe Henderson) ツアーとして来日。大阪・名古屋・静岡・東京でも公演があったようです。55...
View Articleメロディック・マイナー・スケールの7つのモード
参考資料的な記事として、メロディック・マイナー・スケール (Melodic minor scale) の7つのモードについてまとめておきたいと思います。 以下がメロディック・マイナー・スケールの7つのモードです(画像はクリックで拡大します)。人によって呼び名が微妙に違うことがありますが、ここではMark Levineによる呼称で書いてみます。...
View Article100曲入り900円のベスト盤ではなく、6曲入り1600円のアルバムを選んだ話
先日、高校生の頃によく聴いていた曲が頭の中で鳴りました。Miles Davisが演奏する”Stablemates”です(なかなか演奏が難しい曲の一つですね)。 1956年リリースの”The New Miles Davis Quintet”収録で、他のメンバーはコルトレーン、ガーランド、チェンバース、そしてフィリー・ジョー。当時私が持っていたのは青いジャケットの6曲入りCDでした(Just...
View ArticleKurt Rosenwinkel at Musashino Swing Hall
2015年9月3日、東京・武蔵野スイングホールで開催されたカート・ローゼンウィンケルのソロ・コンサートに行ってきました。 今回のカートはソロ・フォーマット。渋谷ウォーキンプロデュースのシグネチャーモデルのプロトタイプと思われる赤いギターとFender Twin Reverbが2台、右手側にはM-Audio Axiom AIR...
View Article無免許でジャズを乗り回す男たち
その夜、俺はいつものように「池袋Outro」で見知らぬミュージシャン達と深夜のジャム・セッションに興じていた。カーラ・ブレイのとある難曲を無事に乗り切った俺たちに、プレイヤーでもある観客たちが拍手を送る。 いまのは良かったよ、これからも頑張ろうぜ、とガッチリ握手しお互いを励まし合う俺達。...
View ArticleOz NoyとMike Stern、ヤマハのサイレントギターを弾く
Oz Noyがヤマハの新型サイレントギターを弾いている動画を見つけました。 下の動画です。ヤマハのサイレントギターが最近リニューアルしたばかりらしく、SLG200Nというナイロン弦のモデルを弾いています。 Oz...
View Articleジャズ・ギターのアイコンとしてのGibson ES-175とES-335
GibsonのフルアコES-175。そしてセミアコのES-335。これらの「あまりにも特別な」ギターについて少し書いてみたいと思います。 下の写真左がES-175の、右がES-335の「抽象的な」姿です。勿論、この写真の現物は実際の個体として存在したものと思われます。抽象的な、と書いたのは、どちらもあまりにも年代によって細部の仕様が異なり、同じ年代の製品でも個体差が非常に激しいからに他なりません。...
View Article誰も自分自身であることから逃れることはできない件
過去、これでもない、あれでもないと様々なギターを試してきました。ジム・ホールに憧れES-175を、メセニーに憧れアイバニーズを、カートに憧れD’angelicoをと、色々なギターを試してみました。アンプ然り、ピック然り、弦然り。 しかしある時、ふと気付いたのでした。 どんなギターを弾いても、自分の音しかしない。...
View ArticleGibson ES-Les Paulを弾いてみた
先日、Gibson ES-Les Paulという変わったギターを弾く機会がありました。 このギターが気になって気になって夜も眠れないという友人と久しぶりに楽器店めぐりをして、一緒に数本のES-Les Paulを試奏。このギター、見た目の通り形状はレスポールですがfホールの開いたセミアコで、ボディ・コンストラクションはES-335とほぼ同じだそうです。...
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