何か自分にうまく弾けないものがあったとして、それを「何時間」練習したか、「何時間」練習すれば弾けるようになるのかと考えるのではなく、「何日間」練習したか・「何日間」練習すれば弾けるようになるか、を意識すると、とても良いことがあるように感じています。
私個人の感覚なのでどれだけ一般性があるかわからないのですが、例えば弾くのがものすごく難しいフレーズがあるとします(技術的にも、感覚的にも)。こんな運指で、こんな速さで弾けるわけがない。こんなサウンドは未知だ。でも魅力を感じる。どうしても弾けるようになりたい。自分のものにしたい。
そういうフレーズなりコードワークで、何時間か格闘した挙句(時には10時間連続で練習したり)、結局は弾けるようにならず、数日間放置し、再度まとまった時間チャレンジして、やはり弾けず、また数日間放置… というサイクルを過去に繰り返していたことがあります。
しかしある時から練習方法を変え、例えばその難しいフレーズを、1日に20回、または50回だけ弾く。そしてそれを毎日やる、ということをやりました。
毎日というのは、文字通り毎日で、1日も休みなしにやります。1日に何時間も同じフレーズを練習するのではなく、10回でも20回でもいいから毎日確実にそれを練習する。
すると自分でも驚いたのですが、こんなもの弾けるわけがないと思えていたものでも、10日間も経過すれば大抵は弾けるようになっていました。このことに気付いてから、私自身の上達は早くなりました。
勿論、習得したい対象の難易度によって、必要な日数は5日間だったり、15日間だったりすることもあるのですが、ほとんど7日〜10日で弾けないものはない、という感じになりました。
さらに最近では何か難しい課題にぶちあたると「これができるようになるには多分◯日くらい必要」と予見できるようになってきたので、ヘンに焦ることもなくなりました。内容によっては「これは60日かかるだろう」というものもあるので、10日間経ってそれができていないとしても、自分には才能がない、などと悲観的になることもなくなりました。
やる気だけは誰にも負けないけどうまくならない、死ぬほど練習しているのになかなか上達しない、上達を実感できない、という人で、もし「数日に1度だけ大量に練習」している場合は「毎日ちょっとでもいいので確実に練習する」ことをやってみると良いことがあるかもしれません。
また余裕があるのなら、複数の課題を毎日こなしていくのが良いと思います。例えばシングルライン・フレーズの練習は毎日やる、でもコードワークは数日に一度しかやらない、といった場合、多分コードワークはうまくならない。コードワークもちょっとでもいいので、練習メニューに追加して毎日行う。
とにかく毎日、一日も休まずにやる。楽器が弾ける環境にない時でも、寝る前に布団の中でギターの指板をイメージし、想像練習をする。やるかやらないかだけです。
毎日やると、ほとんどのことができるようになると感じています。私の仮説では一日が終わる毎に、睡眠中に脳内でいろいろなことが整理されて、ある程度連続した日数を同じ練習に費やすと脳が夜中にかなり頑張ってくれるのではないかと思います。
何時間練習する、何回練習する、という視点も大事かもしれませんが、「何日練習したか」。微妙な違いですが、この視点を持つのは個人的にとても良いものだと思っています。
行き詰まっている方、是非試してみてください!(やってみていいことがあったら是非教えてくださいね!)