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メロディック・マイナー・スケールの7つのモード

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参考資料的な記事として、メロディック・マイナー・スケール (Melodic minor scale) の7つのモードについてまとめておきたいと思います。

以下がメロディック・マイナー・スケールの7つのモードです(画像はクリックで拡大します)。人によって呼び名が微妙に違うことがありますが、ここではMark Levineによる呼称で書いてみます。

Melodic Minor 7 Modes

第2モードと第5モードには何故か立派な名前がなくてちょっと不憫ですが、その他の5つは本当に重要なスケール(…またはコード。スケールが先か、コードが先かといった議論にはここでは踏み入りません)ですね。

まず第1モード、大元のメロディック・マイナー・スケール。日本語では「旋律的短音階」と呼ばれ、英語圏では “Jazz minor” と呼ばれたりもします。このスケールはアイオニアンの第3音が半音下がったもの、と説明されることもあるようですが、由来的にはナチュラル・マイナー(=自然的短音階=エオリアン)の第6音と第7音が半音引き上げられたもの、と考えるのが自然ではないかと思います。

第6音と第7音は、メロディを歌っていてスケールを上昇する際に主音の1度により強い引力で着地するために引き上げられたものでしょう。クラシックの古典的な和声理論ではこのスケールは下行時にエオリアン(=ナチュラル・マイナー)の姿を取りますが、ジャズの世界では上行下行の区別なく第6音と第7音は常にシャープ。 “Jazz minor” と呼ばれる所以でしょうか。

このスケールの転回形として有名なのは、やはり第7モードのオルタード・スケールと第4モードのリディアン・ドミナントスケールでしょう。オルタードは基本的に4度上行(5度下行)するドミナントコード上で使用可能で、リディアン・ドミナントはそれ以外のスタティックな(解決を要しない)ドミナント・コード上で使用可能です(例:II7やブルース等)。

ギターに限らず、ジャズのフレージングやアドリブを学習する際は必ずと言って良いほど「メロディック・マイナーとオルタードとリディアン・ドミナントの関係」についての説明に遭遇すると思います。

誤解を恐れずに書くと、何らかの「Cメロディック・マイナー」のフレーズが一つあるとします。それをそのまま「Eに解決するB7」の上で弾くと、Bオルタード・スケールからできているフレーズ、というふうに名前が変わります。F7の上で弾くと、#11を含むその独特な天上的なサウンドはFリディアン・ドミナントからできている、ということになります。

ところで「オルタード・スケール」という名前で呼ばれるスケールには、第5音(F)の#11を含めない、という人もいます。場合によってうまくサウンドしないことがあるからだと思いますが、これをどう考えるかは個々人の自由でしょう。

参考までに、上の譜例ではF音(Cメロディック・マイナーなら第4音)を全て省略して6音のヘキサトニック・スケールを生成することができます(全てのモードで可能)。これは結構使いやすく便利なシステムだったりします。

(関連記事:ヘキサトニック・スケールの「古典的な」用法について:気持よく歌うために

残りも見て行きましょう。まず第3モードのリディアン・オーグメンテッド。これはメジャースケールの第4音が#しているリディアンの第5音をさらに半音レイズしたものとも言えますが、これもメロディック・マイナーの転回形です。◯Δ7(#5)というコードネームと関係があります。わりとモダンな美しいサウンドですね。

第6モードはロクリアン#2。ロクリアン#2って一体何なの、と疑問に思う人が多いようですが、これもメロディック・マイナーの転回形として自然に現れるものです。◯m7(b5)というコード上でb9ではなくしつこく♮9が鳴っている場合、そのプレイヤーはメロディック・マイナーを念頭に置いている。かもしれません。


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