Kurt Rosenwinkel at Cotton Club
先日コットンクラブで行われたカート・ローゼンウィンケルのライブを観てきました。今回はベースのダリオ・デイッダ (Dario Deidd) とヨースト・パトッカ (Joost Patocka) とのトリオ編成。ダリオとは1994年にイタリアのシチリア島で、ヨーストとは数ヶ月前アムステルダムでピーター・ビーツ(Peter Beets)との共演時に知り合ったそうです。...
View ArticleWestville Vanguard Plus Double Cutaway (Kurt Rosenwinkel Signature Model)
ここ最近カート・ローゼンウィンケルがメインで使っているらしいギターは”Westville Vanguard Plus Double Cutaway”という製品らしいです。 Vanguard Plus Double CW ギターの製品ページ Westville Guitars Westvilleギターのサイト Westvilleはジャズ系ギタリスト御用達の渋谷ウォーキンが”Archtop...
View Articleコーヒーを飲むとギターが上手くなると聞いた、などと意味不明の供述をしており
最近コーヒーにハマっています。 といっても元々コーヒーは大好きで、日常的に粉のコーヒーを大量に消費しているのですが、ベン・モンダーがあるインタビューでこんなことを言っていたのが気になっていた頃、知人から外国のおみやげに「豆の状態のコーヒー」をいただいたのでした。 しかし我が家にはコーヒーミルがありません。そこでアマゾンで値段も安くユーザーレビューも良さそうなKalita コーヒーミル...
View Articleブルースという名の実験場(2):細かいことを一度すべて忘れてみる
この記事はブルースという名の実験場(1):もう迷わないジャズ・ブルースのコード進行の続きです。 前回の記事の最後で、「ジャズ・ブルースとして恐らく最も普及しているように思われる進行」を紹介しました。異論もあると思いますが、下のような進行です。 実際、大体こんな感じだと思います。こんな感じでやれば良い。こんな感じでやれば間違いない。というコンセンサスが、なんとなく存在しているように思えます。...
View Article音楽と政治 (2)
音楽と政治の関係についてあらためて考えると、結局、「本当は音楽家でない人が政治活動のために音楽を利用する」とカッコ悪いことになるのでしょう。音楽好きからすると「俺達の音楽を汚すな! 他の何かの手段にするな! 政治を持ち込むな!」ということになる。 しかし世の中には表現の欲求と政治的衝動が、かなり自然に、不可分に融合してしまっている人々が存在する。この人はきっとそういう人で、文句なしにカッコいい。...
View Articleクロマティック・ノートが人をつくる
アルペジオをマスターした。スケールにも精通した。ならすぐにジャズをやれるか。いや、一つ足りないものがあるよね。それはクロマティックだよ。 と、Andy Laverneというピアニスト(ジョン・アバークロンビーとのデュオに名盤があります)が語っているのを聞いて、ああ良いこと言うなあ、と思ったのを覚えています。...
View Article「テーマをいつも忘れてしまう病」への処方箋 (2)(第一類医薬品)
少し前に「テーマをいつも忘れてしまう病」への処方箋(普通のおくすり)という記事を書いたのですが、この件、興味のある方が多いようなので別の角度から続編を書いてみたいと思います。...
View Article無免許でジャズを乗り回す男たち (2)
「池袋Outro」でのセッション後、店を出た俺は見知らぬ男たちに拉致され、廃工場に監禁されてしまった。 両手を縛られ、天井から吊るされている俺に棍棒を持った男が言った。 「ジャック。さっきお前が弾いていた風変わりなフレーズ、あれの元ネタは何だ。あんなフレーズはどんな教則本でも見たことがない。どこで仕込み、どうやって弾いた。吐け!」 「ふん、絶対に教えるもんか。元ネタをバラすくらいなら、死んでやる!」...
View Article練習のローテーションについて
最近、練習について面白いことに気付きました。 それは「新しい何かを習得しようとする場合、必ずしもそれを毎日練習する必要はないらしい」ということです。 例えばいま、新しい20種類の項目に取り組んでいるとします。フレーズでも、ボイシングでも、内容は何でも良いのですが、学生でもない限り毎日10時間も練習できるわけがないので、1日のうちにこなせない練習項目が出てきます。...
View Articleジャズギター診療所にて vol.4
ぼくのギターはとても調子が悪い。1弦から3弦まで、5フレットから8フレットのあいだを押さえて弾くと、弦がビリビリと不快な音を立ててしまうのだ。 このままでは練習に集中できないので、ぼくは町の楽器屋さんにギターを持っていくことにした。こういう症状は「フレットのすりあわせ」で治るとインターネットに書いてあったからだ。 楽器屋さんに行く途中、「ジャズギター診療所」の亜波黒先生に出くわした。...
View Article額に汗する練習、創造的に楽しむ練習
先日この記事でマイク・モレノの教則動画について書いたのですが、彼はレッスンの中で「2種類の練習」について語っていました。 1つは、汗をかいて頑張らなければならない練習。これはトランスクライブをしたり、本当に自分が望むアーティキュレーションで弾いたりといった、結構つらい感じの練習。努力と忍耐が必要な練習。技術の練習。楽器の練習。地味な練習。運指やピッキングの研究。...
View Articleギタリストが呼ばれる時、何か違うものが求められているんだよ – Mike Moreno
先日この記事でマイク・モレノの教則動画について書いたのですが、その3本目の “Rhythmic Comping” の冒頭でマイクはこんなことを言っていました。...
View ArticleiTunesは僕が世界でいちばん嫌いなものの一つだ
何かが嫌いだ。そう公言することによって得られるものは、たぶん何もない。 嫌いだ、と口にしてみたところで、何も好転しないし前進もしない。反対に、言葉はブーメランのように戻ってきて、心の底にネガティブな感情を置いていく。何も得られないどころか、むしろ失う。 カート・ローゼンウィンケルがそんなことを知らないわけがない。それでも彼は、2年前に次のように呟かざるをえなかったらしい。 Itunes is one...
View Article「ガイド・トーン」という、ともすれば華麗にスルーされてしまいがちな概念について
「ガイド・トーン」と呼ばれる概念があります。時々耳にする言葉ですが、やや定義が曖昧な概念のようです。私は誰かにきちんと教わった記憶がありません。なんとなく知ってはいるのですが、この記事では突き詰めて考えてみたいと思います。...
View Articleスケールの幾何学
円を描き、円周を均等に12分割します。その12の点が1オクターブ内の12の半音に対応するとして、この円に各種スケールを描画していくとどんな形態を取るのだろう。と考え、フォトショップで遊んでみました。 まずチャーチ・モード。C Ionian (=D Dorian, E Phrygian, etc)。一見したところ、少しいびつに見えます。 しかし。首をちょっと斜めにして…...
View Article1種類のピックは2枚以上買ったほうがいいと思った話
最近気に入ってよく使っているピックを、10枚追加で購入しました。 新品のピックたちは、ピックケースの中に入れてランダムに取り出したものを使うか、ピック表面のロゴのプリントがまだ新しい物があればそれを使うようにしたりと、なるべく均等に減るようにしています。...
View Articleジェリー・バーガンジのペンタトニック・レッスン
先日、My Music Masterclassにジェリー・バーガンジの教則動画があるのに気付いて早速購入しました。 Jerry Bergonzi 1 (Pentatonic Improvisation) Jerry Bergonzi 2 (Pentatonic Improvisation)...
View Articleきゃりーぱみゅぱみゅと歌おう (1)
以前きゃりーぱみゅぱみゅを絶賛する記事(これとこれ)を書いたのですが、友達に「お前は何を言っているんだ、意味がわからない、お前『きゃりーぱみゅぱみゅ』言ってみたかっただけちゃうんか」と言われてしまいました。 そんなわけないだろ! 俺は本当にきゃろらいんが好きなんだ。このきゃりー愛をどう伝えるべきか…...
View Article近現代音楽に学ぶ (4):リゲティ・ジェルジュ
トランシルヴァニア生まれ・ハンガリーの作曲家リゲティ・ジェルジュ (Ligeti György Sándor,1923-2006) について書いてみたいと思います。とても好きな現代音楽作曲家です。ハンガリー圏の人なので「リゲティ」のほうが名字です。 リゲティの作品は、現代音楽としてはストレートなわかりやすさを持った作品が多いように思います。例えば1978年作曲の “Hungarian...
View ArticleBELDEN #8412とOYAIDE G-SPOT CABLE
ここ数年、BELDEN社の#8412という型番のシールドを愛用してきました。 愛用、と言っても、何となく多くの人が使っているから高品質なのだろう、と思って使いはじめただけで、特にこだわりも不満もなく使ってきました。...
View Article