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セロニアス・モンクによるコルトレーンとコールマン批判

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私はセロニアス・モンクと同じくらいにジョン・コルトレーンやオーネット・コールマンも大好きなのですが、モンクはこの2人についてちょっと微妙な意見を持っていたようです。

ジョン・コルトレーンについて

私は自分自身が、完璧の境地に至ってもう発展できなくなったミュージシャンだとは思っていない。しかし私は、自分で生み出した方法論(formula)を用いて作曲している。ジョン・コルトレーンのようなミュージシャンのことを考えてみるといい。彼は完璧なミュージシャンで、彼の楽器の持つあらゆる可能性に対して表現を与えることができる。しかし彼はどうやら、その楽器でオリジナルなアイディアを表現することに苦心しているようだ。だから彼は、常にエキゾチックな方面にアイディアを探し求めている。少なくとも私にはそういう問題はない。私は自分自身の中からインスピレーションを得ているんだ。

オーネット・コールマンについて

最近、私が拒否している何かをジャズに持ち込むのが流行している。彼らは自由を口にする。しかし誰も、自己の解放の名のもとに、構造を取っ払って単に音の上に山ほどの音を積みあげることによって、非論理的になったり、支離滅裂になったりする権利はない。もうビートがない。足でタイムをキープできない。オーネット・コールマンのような人々のジャズに起こりつつあることは、悪いものだと私は思う。何もかも破壊して、衝撃的で予期しないものを見出そうとする新しい考え方がある。しかしジャズは何よりもまず、誰もが理解できるストーリーを語らなければならないんだ。

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コルトレーンもコールマンも個性のかたまりのような人たちだったとは思うのですが、それ以上に強烈な個性の持ち主だったに違いないモンクにとっては、この2人さえ凡庸に思えるところがあったのでしょうか。

とりあえず音数が多すぎること、必然的に名人芸・超絶技巧が顔を覗かせること、ビートやタイム感が希薄であることがどうも気に食わなかったものと思われます。

私にとってインスピレーションの源は、スティーヴ・カーディナスが採譜・監修したモンクのフェイク・ブックです。

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