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Maj7(b5)と平調子(ひらじょうし)スケール

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Maj7(b5)というコードがあります。CMaj7(b5)であれば構成音はC, E, Gb, B。普通のダイアトニック・セブンス・コードではないのですが(3度堆積していってもこれを得られるスケールがない)、時々名前を目にします。なおMaj7(#11)の#11はテンションであり、建物の基礎部分にナチュラル5thが入っているためここでは区別して考えます。

スーパーインポーズして便利に使えるMaj7(b5)

このMaj7(b5)というコードは、ベン・モンダーも教則動画で使い方を解説していました。例えばマイナーセブン・フラットファイブをテンション入りで表現したい場合、私は増4度上のMaj7(b5)を使う、と言っていました。Am7(b5)の上でEbMaj7(b5)のアルペジオを使うと…

Eb G A D = Am11(b5)

3度抜き・11th入りのAm7(b5)になります。

そして勿論、EbMaj7(b5)がAm7(b5)でサウンドするということは、Cm6やF7などでも使えます(=Cm6(9), F9(13))。B7(alt)としても使えます(=B7(#9, b13))。

数年前これを聴いた時、東洋的なサウンドだな、と思いました。日本の「お琴」みたいである、と。

平調子(ひらじょうし)という日本のペンタトニック

日本独自のペンタトニックに、「平調子」と呼ばれるものがあるようです(3:35〜)。

英語版Wikipedia(日本語記事がない)によると、スロニムスキー流の解釈では、この動画はAではじまる平調子らしい。

ルートが何なのか不明ですが、Ebから開始すると…

Eb G A Bb D

という並びに。上で紹介したEbMaj7(b5)にナチュラル5thを足したような感じです。つまりEbMaj7(#11)的な…

話を戻すとMaj7(b5)とこの「平調子」はサウンドが似ているなぁ、と思ったのでした。Maj7(b5)という概念、用語を使い出したのが誰なのかわからないのですが、もともと東洋的なスケールと何か関係があったのでしょうか。

平調子スケールは”Hirajoshi scale”として外国の方にも人気!! (笑) 特にメタル系のギタリストに受けが良いらしく、動画がたくさんあります。

不思議なことに日本人ギタリストがこのスケールを紹介している動画は見つけられませんでした。灯台下暗し、あなたの知らない日本!みたいなスケールでしょうか(笑) ジャズで使っても面白いはず。ペンタトニックなので色々な応用ができそうです。


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