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ソロのコーラス数に正解はあるのだろうか

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アドリブ・ソロのコーラス数に正解はあるのでしょうか。勿論ないに決っているのですが、ちょっとだけ考察してみます。

例えばジャム・セッションであなたにソロの順番が回ってくるとします。もしワンコーラスだけで次のプレイヤーに「終わります」と合図を送ると、「えっもう?」という顔をされることが多いでしょう。場合によっては「いいからもう1回行け!」という感じで、引き取ってもらえないことも。

スローテンポのバラードだったり、ミディアムテンポでもワンコーラスのサイズが大きい曲(64小節のFly me to the moonとか)の場合は例外かもしれません。ワンコーラスでうまく起承転結を付けられれば自然に次の奏者に渡せたり、さらには「コンパクトで良いソロだった」と言われることもあるかもしれません。

ミディアムからファストの32小節の曲の場合、ワンコーラスで終わりというのはあまりない、というか、ワンコーラスで上手く終わらせるのも難しい気がします。勿論ワンコーラスに色々凝縮するのも良いでしょうし、初心者の場合はワンコーラスで精一杯ということもあるでしょう。

2コーラスだとどうか。「そこそこ弾ける感じの人」の場合(何様w)、2コーラスだとちょうど良い、的な雰囲気が何となくあるような気がします。そして「かなり弾ける感じの人」の場合、「えっ2コーラスで終わっちゃうの。もっと行ける、いや行ってほしい」という雰囲気になることも。

3コーラスの場合はどうか。もしソロを上手に展開するスキルがまだ身に付いていないプレイヤーが3コーラス目に入ると、「……もう一回行くのか…頑張って!」という感じで、客席に微妙な緊張感が漂うことがあります(でも冒険することは大事なのでセッションでそんなことを気にする必要はない)。

時々本当にセッション初参加です、ジャズもはじめたばかりです、という人が「枯葉」の4コーラス目に入ると、「あの人はもしかして終われなくなっているのではないか、誰か助け船を出してあげたほうがいいのではないか」という危機感が客席に漂うこともあります。

本当にうまい人なら何コーラスでもいいと思うのですが(セッションは一定時間内に多くの人が楽しむ場なので空気を読む必要はある)、躊躇なく4コーラス目以降に入れる人はやはり相当上手な人が多い。そういう上級者の人にとっては4コーラス以上でもリスナーを飽きさせない演奏が目標なのかもしれませんね。

ブルースの場合はやや事情が異なる印象。12小節1コーラスなので3コーラス演奏して32小節スタンダード曲の1コーラス強。ブルースで6コーラス=32小節曲の約2コーラスの長さ。ファストの場合は6コーラスくらい普通だったりしますが、それでも説得力のあるソロを6コーラス弾くというのは簡単ではないはず。

入門者ならワンコーラスでもOK、頑張っている人なら2コーラスは挑戦する。5コーラス以上は上級者という感じでしょうか。ただセッションはいろんな実験や冒険を試せる場所でもあるので、その時々の自分の立ち位置で数にこだわらずやって良いと思います。挑戦することも、まとめることも、どちらも大事。


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