ジャズ系のミュージシャンで過去に使わなかった人はいないのではないかと思えるくらい有名なリックがあります。英語圏では”The Lick”と呼ばれ、こんなコンピレーション動画も存在します。
この”The Lick”を、アメリカの人気YouTuberベーシスト、アダム・ニーリー氏が先日5時間にわたり弾き続ける様子を生配信。後日談によると平均視聴時間は3分だったそうです。このリックは動画中、7568回演奏されたそうです。私は全部見ていません。
彼が何故こんなことをやったかというと、1曲を840回リピートすることを示唆するエリック・サティの「ヴェクサシオン」に対する彼なりのオマージュなのだそうです。
また自分なりの”The Lick”のバリエーションをつくってみたいと思ったからとのこと。これは真面目な話、「フェイク」の良い練習法だと思います。ひたすら愚鈍に繰り返す。繰り返していると変えたくなってくるんですよね。変えたいと思わなかったらまだそれを完全には理解していない、それと完全に仲良くなってはいないということなのでしょう。
もういかなる材料であっても1万回くらい弾かないと本当に自分のものにはならないと感じています。100回や1000回では全然足りません。1万回近くなるとだいぶいいような気がします(才能がある人はそんなにやらなくてもいいのかもしれませんが…)。
ところでこの”The Lick”については、ドリアンモードのグレゴリオ聖歌が起源ではあるまいかと思ったことがあり、下の記事で紹介しています。ご興味のある方は是非ご一読ください。
YouTubeに"The Lick"という有名な動画があります。数多くのミュージシャンが即興中に弾く、とある小さい有名なメロディを集積したも...