相変わらず耳に痛いものの、実はとても役に立つマイク・モレノ先生のお言葉を紹介します。彼のインスタグラムにこんな譜例が紹介されていました。
Giant Stepsを弾くのはやめてTune Upをやれ!(これを読んでいる大部分の学生さんたちへ)僕が今日ここスロヴェニアのノヴォ・メストで書いた無料の小さい譜例だ。Jazznityフェスティバルとワークショップで来ている。ダイアトニックなライン、オルタード音はなし。ちょっとだけクロマティック音があるだけだ。特にギタリスト向けだけど他の楽器にも!! 繋ぐんだ! 曖昧に弾くのはやめるんだ(=stop the neb)。
これ、すごくいいワークショップだったんだろうなぁと思います。譜面を見ると、恐らく何度の音からはじめて何度の音に着地するのかを意識しながらフレージングすること、コードとコードを繋ぐ(「コネクト」する)ことの大切さがテーマだったのでしょう。コードトーンからコードトーンへ。9, 11thテンションまで。最初の4小節はルートや5度中心なのが親切。
スケーラーな動きとアルペジオ的な動きを巧みに組み合わせて次のコードへ。小節線を超えるようなアイデアがあって、これは教則動画でも触れていた内容ですね(何巻目か忘れましたがコード進行が持つリズムに惑わされるな、という話題があったと思います)。実際はb9や#5テンションが1回づつ現れていますが、基本的にダイアトニックな音使いですよね。
五線譜を読めない方にとっては何のこっちゃ、という感じだと思うので、タブ譜にしてみました。ネックの真ん中あたりのポジションで弾くとこんな感じでしょうか(モレノのポジションはこれと違うはず)。コードをよく知っている方、アルペジオの練習をしている方は手の動きからも発想が伝わってくると思いますが、どうでしょう。
こういう練習、自分の言葉で歌えるようになるためにはほんと大事だなぁと思います。何故か日本語の教則本でこのテーマを扱っているものを見たことがないのですが(英語圏だとRandy Vincentの本がありますね)、地道ながら効果的な練習だと思います。私も最近こればっかりやっているので最近上のポストを見た時に「フフフ…やはりな…」とほくそ笑んだのでした。
Randy Vincentの本は下の記事でも紹介しているのですが、
何度から何度の音へ繋ぐ、という練習は下の本がすごく参考になっています。こいつとさらにオクターブ・ディスプレイスメントを組み合わせれば…おっと、これ以上は言えないぜ!
Faber Music
売り上げランキング: 121,606
ギター以外の楽器用にポジションの話を省略したバージョンもあるようです。日本語でもこういう本があったらなぁ、と思うのですが、地道すぎて売れないか…。
Sher Music Co ,U.S.
売り上げランキング: 11,040