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ミュージシャンとインターネットと精神衛生

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むかしパット・メセニーは自分のサイトで、読者からの質問に答えるQ&Aコーナーを持っていました。そのアーカイブには今でもアクセスできますが、現在彼は自身に関するネットメディアを自分では管理していません。エゴサーチもしません。

パット・メセニーはギグで演奏が終わった後、FacebookやTwitterをチェックしない。「本当にどうでもいいんだ。」彼はFacebookで330,000の「いいね!」を得ているが、アップデートは第三者に委託している。オンライン活動を始めた頃は、彼はファンと直に交流していた。それは昔の話となった。「誰もが最初の頃は(インターネットに)ある種ワクワクしていたんだよ、僕もそうだった。でも人々が匿名を保てると、ちょっとした「何でもあり」が可能になってしまう。その「何でもあり」の部分が今では支配的になってしまった。だから僕は完全にその外に出ることに決めたんだ。」

USA Today

精神衛生に悪かったんだろうな、音楽に集中できなかったんだろうな、と思います。私が大好きな日本のギタリストにも、オンラインで積極的に活動していなかったり、SNSでの宣伝告知を第三者に委託している感じの方が結構いらっしゃいます。外国ではビル・フリゼールもそうみたいです。これ、よくわかるんですよね。誰か協力者がいればやってもらえるのに越したことはないでしょう。

この小さい個人ブログのようなものでさえ、過去に誹謗中傷的なものはいっぱいありました。一時そういうのが面倒になってやめてしまおうかと思ったんですが、知人がそういう対応やサーバー管理や広告とか自分の会社で代行してあげるよ(有償で…)と言ってくれたので、今では全部そこにお願いしていて、私は気楽に文章書いているだけです。

私はインターネットのハンドルネームとか半匿名な文化が好きですが、だからといってパット・メセニーが言うところの「何でもあり」にはならないよう、毒を吐いたり他人の悪口は書かないよう極力気を付けているつもりです(それでもたまに気分を害される方がおられたらスミマセン)。

で、自分が好きなものについて書いたりするのが多いのですが、何かを褒めると今度はそれに嫉妬する人が必ず湧いてきて、そこで誹謗中傷が始まったりします(笑)。こんなに人口の少ない日本のジャズ系ギターシーンなのに、イスラム国の戦いみたいになるw

職業ミュージシャンの方でサイトやソーシャルメディアをご自分で運用されている方はもっと大変だろうなと思います。でも最近は、何かあったら1件数万円でネットでの誹謗中傷に対して法的な対応をしてくれる弁護士さんが増えていると聞きました。

ここ数年テレビでさんざん「過払い金の相談は〜」みたいなCMが流れていますが、ああいうことをやっている弁護士事務所の次の食い扶持はインターネットでの誹謗中傷に対する民事訴訟だ、という話も耳にします。ISPへの発信者開示請求から適正な慰謝料の算出・内容証明郵便の発送までやってあげて成果報酬を受け取る、という流れです。

いろいろと困っている方もいると思いますが、あることないこと言われて厄介だなと思ったらとりあえず接続記録を取っておくことをオススメします。生IPと接続や書き込みの時刻。ログの保存。いくつかの条件が揃うと有効なアクションが可能になります。材料が揃ったらなるべく早目に然るべき人に依頼してスッキリしましょう。あとエゴサーチはやめるべき。


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