パット・メセニーが2013年にJohn Zorn’s Book of Angels Vol.20をリリースした時、ジョン・ゾーンと一緒にNY Timesのインタビューに答えているのですが、締めの言葉が印象的でした。
METHENY: There are musicians who go through their lives sort of shedding their skins. For me, I’ve always felt backward-compatible to Version 1.0. I could go out tonight and play all the tunes from “Bright Sized Life,” and it would be just as viable for me now.
ZONE: I think we’re both additives. We don’t strip things away. We add, add, add.
メセニー: 何度も脱皮しながら生きていく感じのミュージシャンもいる。僕の場合は、いつもバージョン1.0に対して後方互換性があるように感じてきたよ。今夜出掛けて行って「ブライト・サイズ・ライフ」からの曲を全部演奏できる。今でも問題なくやれるだろうね。
ゾーン: 僕らは2人とも足し算型だと思う。僕らは脱ぎ捨てていかない。僕らは足して、足して、足していく。
引き算的な生き方、足し算的な生き方、とにかく変化していく生き方、様々あると思いますが、この2人は足し算的な発展をしてきたと感じているようです。途中で全く違う人間になったりしなかった。いろいろやってきて、それが全部自分の血肉になっている。無駄だったものもない。基本的に最初から変わってない。そういう感じでしょうか。
ぱっと見の印象ではコンボからグループ、ギターシンセやオーケストリオンと様々な変化を遂げてきたように見えなくもないパット・メセニーですが、1ファンとしてはやはり彼の音楽の根っ子はず〜と変わっていないように感じます。問題作とされる”Zero Tolerance for Silence”にしても、私にとってはいつものパットでした。
彼はThe Economistの記事でこんなことも言っています。
Someone who knew me when I was 14 said I was the oldest 14-year-old on the planet. Now I’m a 14-year-old who is 60.
14歳の頃の僕を知っている誰かが、僕のことを地球上でいちばん歳を取った14歳だって言った。僕は実年齢60歳の14歳なのさ。
いつも微笑みを絶やさない14歳の頑固オヤジ、パット・メセニー。あんた最高だぜ!