ブルーノート東京・モーションブルーヨコハマ・コットンクラブ。この中で私が好きなのは断然コットンクラブ。この3つのライブレストランは何らかの提携関係がありそうですが、接客の質がかなり違うように感じます。
個人的にいちばん不満なお店はブルーノート東京です。というのも高い確率で接客している店員さんに違和感を覚えるからです。呼んでも来てくれないとか、頼んだものが届かないとか、届くまでやたら時間がかかるとか単に感じ悪いとかは、良しとしましょう。きっと人手が足りないに違いない（何かしら効率化すべきなんだろうど）。
良しとできないのは、演奏中にホールの店員さんが私の前に長いあいだ立ったままでいることが多いこと。他のお客さんにワインを注いだり、食事をサーブしにやってきた店員さんが、いつまで視界をブロックするつもりなのだ、とちょっとイラッとくるくらい長いあいだ立ちっぱなしのことが、わりとしょっちゅうあるのです。
そのくらい許してやれよ、それが彼等の仕事なのだから仕方ないじゃないか、という意見もあると思います。それはわかるのです。目の前に来ないでほしい、などと言いたいのではありません。ただそうした感じの店員さんたちは、ちょっと前かがみになりもせず、ただひたすらのんびりぼーっと給仕していることがあるんです。5秒とかじゃないんです。2〜30秒くらい。前が見えないんです。結構長く感じます。
私の前の前のほうにいるお客さんが店員さんに視界を遮られていたことがあります。そのお客さんは頭を右にずらします。その後ろのお客さんも頭を右にずらします。その後ろの…と続いて、多分ステージ上のカート・ローゼンウィンケルから見たら客席で ぐるぐるダンスが発生 しているように見えたんじゃないだろうか。
食事を楽しんでいる方には勿論食事を楽しんでほしい。奥さんや恋人とおいしいものを食べておいしいワインを飲みながら好きなアーティストの生演奏を聴く。最高じゃないですか。でもホール担当の店員さんはもう少し他のお客さんの視界を塞がないよう気を配ることはできないものか、と思ったりします。
ただ強調しておきたいのは、すごく気配りのある良い店員さんもいるということ。全員が嫌いなわけではありません。どうも接客の質のバラツキが大きいんじゃないか。あと思うのですが、多分「客として」そういうレストランで接客を受けた経験が一度もない人がかなりいそうな気がします。そういう人はお客さんの気持ちは絶対にわからない。
それに比べると丸の内のコットンクラブは、だいぶ良いです。ここもごく稀に残念な対応をされることもあるのですが、基本的にいつも気持ち良く過ごせてきた印象があります。10回行って8回はOK。ブルーノート東京だと10回中7回は何かと残念な気持ちになる感じです。
ただ、不思議なことがあります。カート・ローゼンウィンケルも小沼ようすけさんも、ブルーノート東京のスタッフさんにステージ上から本当に心からの謝辞を口にされます。ブルーノートありがとう！あなたたちの協力がなかったらこんな素晴らしい夜にはならなかった！と、本当にレスペクトをもって接してもらっているのだろう、と思います。アーティストさんたちのブルーノート愛はすごい。感謝されてます。
でも1音楽ファンしてやってきている私には、その光景がどうもシュールというか、斜め上のものに見えることがあります。アーティストに感謝されているブルーノート。それはわかった。素晴らしい。でも客はどうなんだ？お客さんからも感謝されるようなお店でないと、誰も来ないのだし、アーティストだって呼べないじゃないか、と。
私の周囲でもちらほらとブルーノート東京はどうも…という声は耳にすることはわりとあります。この記事を書くにあたってネットではどんな評価が優勢なのか調べてみましたが、ブルーノートの接客は良かった、良くなかった、と両方あるので、バラつきが多いこと自体は間違いないのでしょう。
ディナーコースを頼んだけれどテーブルが狭くて楽しめなかった、というレビューがありました。これは食事を頼まれている方々を見ていても感じます。人気のあるアーティストだと結構ギュウギュウにテーブルが詰められている時があって、とても落ち着いて食事できる雰囲気ではないように見えます。
私はこれらのお店で食事を頼むことはありません。ゆっくり楽しめそうもないし、自分に給仕しにきてくれた店員さんが他のお客さんの視界を長々と遮ってほしくない。だから事前に 富士そば で天玉そばをかっこんでくるか、ライブ後にこういうお店に行くのです。
コットンクラブは好きです。モーションブルーヨコハマは…えーと…ブルーノート東京よりちょっとだけ好き（汗）でもいちばん好きな会場は食事やドリンクの提供がない武蔵野市民文化会館かな（笑）。こんなこと書いていいのか。ただの個人ブログだから良しとします。
こういう状況が変わるとは思わないし、何も期待していないのでこれからもどんなお店だろうと好きなアーティストの公演は観に行くのですが、「ジャズ業界とは関係がない・楽器も一切演奏しない」一般の音楽ファンは、こういうお店、あまりリピートしないのではないかと思います。