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能う限りの完璧さを求めて

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最近読んだ First, Learn to Practice (Tom Heany) (まず練習することを学ぼう)という本に、完璧な演奏を心掛けなければいけない、ということが書かれていました。

ここで誤解してはいけないのは、それは例えば5分間の曲を、クラシック的な意味で完璧に間違えずに弾く、ということとは意味が違うということです。そうではなく、例えば「一つの音を自分ができる限りの完璧さで弾く」ということです。

音色はどうか。音量はどうか。タイミングはどうか。アーティキュレーションはどうか。それらを、自分ができる限りの完璧さで弾く。これを心掛けなければ、練習という行為がいつのまにか「不完全さを自分自身に叩き込む」という恐ろしい作業になってしまう。

よくジャズの世界では「間違ったっていいだろ。クラシックじゃないんだから。ミストーンがあったっていいんだよ」ということが言われることが多いと思います。本番演奏時のフローにおいては、そうかもしれません。しかし練習時は話が別で、やはり「能う限りの完璧さ」で弾くようにしないと行けないと思います。

練習するからには、それを間違えないで弾けるようになりたいという願望が誰にもあると思います。「これから50年間、ずっと間違え続けます」という気持ちで練習する人はいない。なら、やはりちょっとでも適当な練習というのはありえない。適当に弾けば、適当さが身体に染みこんでしまう。これは怖い。

何かごく当たり前のことのような気がするのですが、練習時間が長くなってくると、自分ができる限りの完璧さで弾く、ということを何故か時々忘れがちになることが(私には)あり、その点は気をつけないといけないな、と改めて思ったのでした。

そして「能う限りの完璧さ」で弾くためには、まず「正直であること」が大事。いま自分は弾けていたか? 本当に理想的な音色だったか? リズムはずれていなかったか? 一箇所指がうまく上がらないところがあったんじゃないか? こういう疑問に対して正直に答え、問題があるなら解決策を探る。

そして何かがうまく行っていない場合は、自分が弾いているもの1音1音の意味(フレーズならコードやトーナリティとの関係における役割)を本当に理解しているかを再確認し、より遅いスピードで指の動きを確認する。メトロノームを使い、録音し、演奏をチェックする。

本当に当たり前のことですが、練習ではこういうことが大切だな、と思います。クルマのメカニックがエンジンの調子を見ながらチューニングするようなことです。公道に出て運転を試すのは、これとはまた違う行為です。


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