コットンクラブでオズ・ノイを初体験して来ました! 上手すぎて驚きました。見た感じ、演奏中の本人の表情は一切変わらない。派手なボディ・アクションもない。時々静かに観客を眺めますが、基本的に指板をじっと見ていて、魔法使いのような足さばきで空間系ペダル群を操り、内側で音楽爆弾を次々と爆発させている、そんな感じのすごいライブでした。
セロニアス・モンク〜ビル・フリゼール、という系譜があるとしたら、その後にオズ・ノイが続くのかもしれない、と思いました。ただ、もっと不器用でゴツゴツした演奏をする人なのかなと思っていたら、驚くほど流麗で破綻のない演奏です。勿論、破綻がないからつまらないとかそういうことは一切ないのですが、たぶんものすごく脱力しているからそう見えたのかもしれません。余裕たっぷり。でも手なんか全然抜いていない。
そしてリズム感がすごい。オズ・ノイのリズム感はちょっと半端ない感じです。ドラムのバーナード・パーディーも「どんな77歳だよ!!」な衰え知らずの音圧とフロー。でも乗りに乗ったドラムソロでは「やべっ、これ俺のバンドじゃなかった。このへんにしとくか」みたいにちょっと遠慮したのか、途中で爆発を抑えたことも。聴いているこちらとしては「えーっ、遠慮しないで爆発しきってください!!」という感じでした。
モンクの曲は勿論、ビートルズやジミ・ヘンドリックスの曲も演奏。オズ・ノイ、まだ44歳なんですね。これからどうなっていくんだろう。私はこの人がますます好きになりました。オズ・ノイの音楽世界はかなり不思議なものです。探検してみたい。それにしてもビブラートやトレモロ、ディレイといった空間系ペダルの扱いがあまりにも見事でした。
当日のオズ・ノイの使用機材をJazz Guitar Forumに掲載(こちら)したので、ご興味のある方は是非ご覧ください。