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レガート系テクニックの難しさ(と楽しさ)

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レガートなプレイに必要な奏法と言えば、スライド、ハンマリング、プリング、スウィープ等があるでしょうか。これらの「レガート系テクニック」の難しさについて思うところを書いてみたいと思います。

レガート系テクニックの難しさ(と楽しさ)
Photo by nomo/michael hoefner / CC BY-SA 2.5

その前にまず、フル・ピッキングでの練習自体はすごく大切なんだろうなという気はしています。私自身フル・ピッキングは全ての礎になる、くらいの勢いでひたすら練習していた時期があり、今でも頻繁にやります。ただそれによって気付いたのは「フル・ピッキングの練習ばかりしていたら、スライドやハンマーオンやプルオフが上達するわけがない」という、よく考えれば、いや、考えなくても当たり前すぎることでした。

例えば家では真面目にじっくりフル・ピッキングで馴染みのある音型やフレーズを練習するとします。でもセッションに行ってテンポが自分の予想や能力を上回った場合等、もはやオルタネイトでのフル・ピッキングはできず、自然にスライドやハンマーオンやプルオフ奏法に訴えはじめる(笑)自分に遭遇して驚くことが昔よくありました。

そこで思ったのでした。なら、普段からスライドやハンマーオンやプルオフの練習をやっておくべきではないか。やろうよ自分、と。レガート系のテクニックも普段から意識してかなりの量をやっておく必要があると思ったのです。左手以外にも、右手(スウィープ・ピッキング)もそう。大事なことなのに、つい練習を怠ってしまう…

同じ音型・フレーズを弾く場合、レガート系テクニックを交えると単純に速く弾けるということもあるのですが、アクセントの位置が変わるのでニュアンスも意味も全く違ってきます。レガート的な奏法は使わない、俺は全ての音を大理石のピックではじく、と決めている方はこの点悩むことなく気持ちが楽かもしれません(笑)。

レガート系プレイの何が難しいかというと、勿論、リズム。微妙に走ったり、もたったり。指の動きを丁寧に観察し、メトロノーム相手に地味に訓練しているのですが、とにかくフル・ピッキングとは別の難しさ。仮に普段の本気演奏でレガート系テクニックが登場するのがほんのわずかであっても、その一瞬でリズムがもたると全体の印象が悪くなる。それはもったいないので、頑張りたい、と思っています。

単純に指の動きというフィジカルな面はあるのですが、フレーズのアーティキュレーションや呼吸、どの音を強調するかといった音楽的な課題と密接に関係しているので、やはりアドリブ練習の中で意識的に使う機会を増やすのが良いような気が。あとはレガートをテーマにしたエチュードを作る。そうか、まだ作ってなかった。作ろう。

レガート系テクニックの難しさをことさら強調するような内容になってしまいましたが、それ以上に、レガート奏法はうまく行っているととても気持ちが良いですよね。俺、歌ってるぜ!という感覚(または錯覚)。難しいけど、気持ち良さ、楽しさを忘れないようにしたいところ。難しい、つらい、みたいなことばかり考えていると練習効率が下がる。真面目すぎるのは問題。楽しければいくらでも練習できるのだから。


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