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ジュリアン・ラージという種目

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2017年1月31日から2月3日にかけて最新アルバム “Arclight” を引っ提げて来日するジュリアン・ラージ (Julian Lage)。一昔前はジュリアン・レイジなどと呼ばれたり、ノルウェー出身のラーゲ・ルンド (Lage Lund) と混同されたりもした人ですが、Smapの草薙君似のこの好青年は普通ではないなと常々思います。

Julian Lage
Photo by David Becker / CC BY-SA 4.0

カート、モレノ、クライスバーグ、モンダー、フェルダー、勿論みんな普通ではないですよ。ですが、なんとな〜く彼らを「コンテンポラリー」という言葉でとりあえず括れたとしても、私の中ではジュリアン・ラージはそこに入ってこないのです。私にとってのジュリアン・ラージの魅力はスタイルの新旧とは関係がないっぽい。

仮にオリンピックに「スウィングスタイル・ジャズ」や「コンテンポラリー・ジャズ」等の種目があるとしたら、そこには別途 「ジュリアン・ラージ」という種目 を設けないといけない。そんな気がします。単独で類を形成している ような、そんなすごさ。ジュリアン・ラージというカテゴリー。下の動画など最高です。

今月はソロ・ギターのことをたくさん考えてみようと思ってYouTubeでいろいろ観ているうちに上の動画に辿り着いたのですが、ジュリアン・ラージのスタイルがわかりやすく凝縮されている好演だと思います。モーツァルトってこんな感じの人だったのだろうか。2:24〜のポリリズムはラージの18番ですが、とにかく自然で歌ってます。

ダイナミクスのコントロールがやはりすごいのですが、特徴的なのはクラシック音楽で言うところの “sfz” (スフォルツァンド)的な、局所的な大きいアクセント表現。こういう弾き方する人、他にあまり思い浮かびません。すごく魅力的です。

自然で、自由で、正直で、確信に満ち溢れた演奏。竹を両手で掴んでぐっと曲げて、片方を離せばビュン!としなるだろう? みたいな演奏です(な…何を言っているのか伝わるだろうか…)。One of a kind. A class of his own. 唯一無二。ジャンル不明。もしかすると 宇宙人ジョーンズ のような存在なのかもしれません。

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