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CHARLES LLOYD & THE MARVELS at Blue Note Tokyo

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2017年1月初旬、ブルーノート東京でチャールズ・ロイド&ザ・マーヴェルスの公演を観てきました。ギターは勿論ビル・フリゼル!

CHARLES LLOYD & THE MARVELS at Blue Note Tokyo

この不良老人・不良中年4人組による演奏、最高にカッコよかったです。のっしのっしと揺れるビル・フリゼルの身体をずっとガン見しているうちに、彼のタイム感が自分の身体に入ってくる感覚を覚えました。「観る」って大事なんですね。CDなどで味わうのが難しいのがこれ。

ライブでは目を閉じて聴く時もあるのですが、基本はじっくり観て観察します。100%のマインドフルネス状態で、ミュージシャンに乗り移った気持ちでゾーンにイン。勿論まずリスナーとして愉しむのですが、プレイヤーとしてもライブを観ることは最高の練習になると思っています。

ビグスビーの付いた黒いテレキャスターと10個程度のペダルを操作するビル・フリゼルの音は、地震があればそれに合わせて自然に揺れ、かつ決して倒壊することはない耐震構造の建物のような、ダイナミックな安心感がありました。揺れても安心感がある。スリルは勿論ある。倒れずにそこにある。そこにいないように思えても、そこにいる。

メンバー全員最高の演奏だったのですが、いちばん記憶に残っているのはビル・フリゼルのペダル・ワーク。エレハモのFreezeを多用するのですが、これを踏むタイミングが絶妙。ルーベン・ロジャースのベース・ソロを、好奇心たっぷりの子供のように眺めつつ、絶妙のタイミングでFreezeを踏みます。

フォーク・ギターを手にした時に誰もが最初に覚えるような人差し指バレーのコード。例えばF。ルートが3音、5度が2音重複したあの素朴なコード。ジャズではまず使われないあれ。あんなコードを弾いて格好良いのは、世界中にビル・フリゼルとボブ・ディラン以外に誰かいるんだろうか。

Listening to Bill Frisell is constant surprises. It’s never predictable. He makes me think of Thelonius Monk.

ビル・フリゼルを聴くということは、驚きの連続である。彼が何を弾くかは決して予測できない。彼はセロニアス・モンクを思い起こさせる。

– Jim Hall

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