マイルス・デイヴィスの写真集を手に入れました。フォトグラファー・内山繁氏の著書 “NO PICTURE!” です。2017年1月31日まで東京御茶ノ水の “diskunion JazzTOKYO” で氏の写真展が開催されているのでマイルスファンの方は是非足を運ばれてみて下さい。2階への階段の壁面に写真が展示されています。
この書籍、黒本ハンディ版くらいのサイズなので電車でも眺められるのが良いです。いまではなかなか味わえなくなった銀塩フィルムの粒子が伝わる雰囲気の良い写真を多数収録。CDに対するレコードのような具合です。御茶ノ水の写真展で大きい写真を見る機会があれば、より心に残る本になると思います。小さいけれど見応えがあります。
写真は勿論、内山氏とマイルスの出会い、お二人の友情に関するエピソードも素晴らしい。私はこの目でライブを見られなかったのが残念でならないミュージシャンが二人います。マイルスとジム・ホールです。本格的にジャズをはじめた頃マイルスは既に故人。ジム・ホールはまだ大丈夫と思っているうちに亡くなってしまいました。
本当に楽しそうなマイルスの写真もたくさんありますね。この頃は日本でいちばんジャズが人気だった頃じゃないでしょうか。煙草屋さんがスポンサーの “Live Under The Sky” があり、それに参加したマイルスやメセニーの姿を、トランペッターの先輩の家でテレビで見た記憶があります。良い思い出です。
こんな人、もう出てこないのかな。マイルスのような、オーラのある何もかもが最高な男はもう出てこないのだろうか。
「俺みたいな」奴など、出て来る必要はない… マイルス・デイヴィスは俺だけで十分だ… お前らは単に、お前らになればいい…
You just be yourselves…
マイルスのそんな声が聞こえてきそうです。
東京キララ社
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