私はジョン・スコフィールドが大好きですが、熱心に、というか狂ったように聴いていたのは1994年のI Can See Your House From Here(パット・メセニーとの双頭アルバム)くらいまででした。
その後のジョンスコの音楽は私にとってちょっとよくわからないものになっていったのを覚えています。特に話題になったMedeski Martin & Woodとの1998年の作品”A Go Go”は、私の身体には全く入ってこない不思議なアルバムでした。ファンクも好きなのですが、何故か身体が反応せず、俺はもう若くないのだろうか、と思ったりしました。
ところがある日、楽器屋さんでギターを眺めていた時にBGMで聴き覚えのある歪んだギターが聞こえたのでした。それは間違いなくジョンスコの音。このグルーヴ、このオルガン… 私は楽器を眺めるのをやめ、立ったままそのBGMを最後まで聴いていました。家に帰ってジョンスコの音源を探しまくった結果、その曲が”A Go Go”収録の”Hottentot”であることを知りました。最初に”A Go Go”を聴いた時から、もう何年も立ったある日の出来事でした。下は2007年の演奏。
時々こういうアルバムに遭遇します。最初なんだかよくわからないな、と思うものが、ある日突然「これヤバイ!!」と自分の中での評価が一変する。私が当初”A Go Go”がよくわからなかったのは、ジョンスコに別の何かを求めていたからでしょう。当の本人は、ファンが彼に求めるものではなく、自分が求める音楽を追いかけていた。
時間はかかったけれど、結果的に好きになれて本当に良かったなと思う1枚です。