最初に弾いたエレクトリック・ギターは、弦長24 3/4インチ(628mm)・指板が12”Rに近いギブソン系のギターでした。そのため最初のギターが弦長25 1/2インチ(648mm)・指板が7.25”のフェンダー系のギターだった、という方には、この記事の内容は伝わりにくいかもしれません。
ミディアムスケールで指板が平たいギブソンのほうが、私には弾きやすいギターです。手も大きくありません。押さえにくいコードに遭遇するとショートスケールに憧れることもたまにあるほどです。いま持っているフェンダーやスクワイアのギターは、第1フレットだけ長さを測ってみても、ギブソンのそれより2mmほど幅が広いです。ギブソンよりも少し指を開く必要が出てきます。
指板のR(カーブ)にしても、フェンダー主流の7.25”Rはギブソンほど弦高を低くできないし、そもそも親指を出してコードを押さえるような弾き方はしないのでメリットがない。正直、弾きづらい。運指能力がやや落ちます。9.5”Rのギターも持っていて、これはだいぶマシなのですが、それでも私にとっては無意味に大きいカーブ。
だがそれがいい
でもそれが最近いい感じなんです。指板が広々としていて、開放感があります。ほんのちょっとの違いですが、感覚に与える影響は大きい。弦高も高めにはなるけれど、あらためて、しっかり押さえていい音を出すのが大事なんだ、と思わされるのです。何というか、感覚のリセット、「感覚の整体」のような効果があるように感じています。
最初、よそよそしい感じがするネックであり、指板です。でもずっと弾いていると、面白くなってくる。指の移動に少し負荷がかかるので、テクニック向上的にも良いです(フェンダーやスクワイアで数日弾いた後にギブソンを弾くと指が速く動くので驚きますw)。
ストラトやテレキャスターを使うようになってから、ミディアムスケールで12”Rのネックなどがあれば探して交換しようかなとも思ったのですが、するとそれはもう私にとっては意味がないギターかもしれない。それならギブソン系でいいかなと思ってしまう。だからその方向での改造はしないような気がします。
最後にミディアム・スケール、12”R指板のギターしか弾いたことのない方に、一言書いておきましょう。
ところで今年1月のギター・マガジンの特集はメイド・イン・ジャパン・フェンダーで、これまた読み応えがあります。「ねごと」のギタリスト沙田瑞紀さんはフェンダーの魅力について「扱いづらいところですね(笑)」などと語っています。やはりそういうことかw
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