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優秀と感動のあいだの超えられない壁

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肉野菜炒めを食べたい、と思ったのでした。自宅では扱えない高火力でパリッと炒められた、シャキシャキもやしやキャベツの入った肉野菜炒め。中華料理店を探さないといけない。

家の近くには2軒の中華屋があるのですが、どちらも行きたいと思いません。いわゆる「町中華」なのですが、とんでもなくまずい。まずいのに、その界隈にはその2店しか中華屋がないせいか、何年も潰れずに経営できている。まずいけど近くの中華屋はそこしかないから食べ行く、という人々が少なからずいる。

その2店にはやはり行きたくなかったので、歩きながら中華屋を探すのですが、これがなかなか見つかりません。「町中華」のお店、減ったんじゃないだろうか。前はもっと簡単に見つかったような気が…

そのうちに日高屋というチェーン店を見つけました。日高屋自体は10年ほど前に入ったことがあり、その時食べた「唐揚げ定食」の唐揚げがやたらと固くてまずく、もう2度と来ない、と決めたほどだったので、普段なら入らなかったと思うのですが、その時はどうしても肉野菜炒めが食べたかった。そして他に町中華が見つかる可能性も低い。ので、入ってみました。

すると単品で税込み520円という安さのこの肉野菜炒めが、予想を裏切り、結構おいしかったのでした。

超優秀とまでは言えないにしても、チェーン店で520円で食べられる肉野菜炒めとしてはかなり頑張っている感じ。家の近所の町中華の750円するまずい肉野菜炒めよりは、はるかに格上。なるほど、こういうお店があちこちにあるなら、中途半端な町中華は淘汰されてしまうのかもしれないな、と思いました。

料理を表現とするなら、平均的の高い表現。野菜が妙にしなっとしているとか、しょっぱすぎるとか、味が薄すぎるとか、そういうことはなく、素材も鮮度が低いものを使っているようには思えない。最高、とまでは言えないとしても、合格ラインを確実に超えてくるような野菜炒めでした(何様ww)。

しかし店を後にしながら私はこんなふうに心の中で呟いていました。

だが… こんなんじゃねぇ。俺が本当に食いたかった肉野菜炒めは、こんなんじゃねぇんだよ… もっとこう、その店でしか食えないような、突出した何か…そういうのがある肉野菜炒め、俺が本当に食いたかったのは、そういうやつなんだ…

平均点を高く持ってくることは必要条件だとしても、十分条件ではない。それだけでは感動には至らない。では感動をもたらすためにはどんな要素が必要なのだろう、ということをこの肉野菜炒めには考えさせられたのでした。


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