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ホーンプレイヤーは頭を使わず、フィーリングもなく音を出すことはできない - Pat Metheny

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1981年のGuitar Player誌のインタビューで、当時27歳だったパット・メセニーが「速く弾くこと」について面白いことを言っています。

Q: 現代のギタリストは速く弾くことを重要視しすぎていると思いますか?

A: ギターはある種の人々にとっては簡単に速く、たくさんの音を弾けるようになってしまう楽器の1つなんだ。でもそれに欺かれてしまうこともある、自分が弾いているものが本当は聞こえていないプレイヤーがいるからね。彼らはただ指が動くにまかせているだけで、頭やフィーリングをちゃんと使っていない。

ホーンではそういうことが絶対にできない。なぜなら音は自分の内側から出てくるからだ。ホーンプレイヤーは実際に息を使って音を外に出さないといけないし、そのおかげで彼らはギタリストやドラマー、ピアニストが時には持てないような集中を持てている。

こういうことはベースの世界にも少々あてはまって、今ではエレクトリック・ベースでもアコースティック・ベースでも、1秒間ではとても消化できないような数の音を弾くミュージシャンがいる。でも一方ではチャーリー・ヘイデンのような人々もいる。彼はとてもシンプルにプレイできる、それでいて多くを語るんだ。こういう人はギターにもいるよ。ジム・ホールはとてもエコノミカルなプレイヤーだ、でも彼は本当に表現豊かだ。

ホーンプレイヤーは頭を使わず、フィーリングもなく音を出すことはできない - Pat Metheny
Image source : Pat Metheny Facebook

そんなに指が速く動くわけでもなく、かといって豊かな表現を持っているわけでもない人間には耳の痛い話ですが、ホーンプレイヤーについて彼が言っていることには学ぶべきことが多いです。ギタリストはそれが何の音がわからなくても、いろんな音を押さえられて、弾けてしまう。

ホーン奏者はそうではないでしょう。また、フレットのないウッドベースからベースの世界に入った人も、まず最初に特定の音をいいピッチで弾く訓練をするでしょうから、ギタリストよりも「音を出す意識」と実際の出力との結びつきはより強固なのではないかという印象があります。

この音を出すんだ、こういうふうに出すんだ、というイメージを強く持つ力は、ギタリストはホーンプレイヤーに比べるともともと弱くなってしまうところがあるのかもしれません。「内側から音を出す」ような練習を意識的にやり続けると、新しい発見がありそうですね。


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