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表現の両極を意識し、モノクロームな世界から脱却する

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ニア・フェルダーが教則動画で言っていたことなのですが、最近見たアダム・レヴィー氏の動画でも「彼はこんな良いことを言っていたよ」と言及されていたので思い出しました。それは「表現の両極」を意識するということです。

  • 小さい音で弾く、大きい音で弾く
  • やわらかいトーンで弾く、かたいトーンで弾く
  • 音数の少ないフレーズを弾く、音数の多いフレーズを弾く
  • 狭いインターバルで動く、ワイドインターバルで動く
  • 連続的でなめらかな表現、断絶のある鋭角的な表現

等々、表現における様々な両極とスペクトラムを意識して練習するのが大事、とフェルダー氏は語っていたのでした。

たとえば音量の揃った明瞭な音を出す練習は必須だとしても、そればかりやっているとダイナミクスの練習が疎かになってしまいがち。フレーズなら緩急を意識する。ネック寄りでピッキングするか、ブリッジ寄りでピッキングするか。ロングトーンか、パームミュートでスタッカートか。フルピッキングかレガートか。クリーンかクランチか。ドライかウェットか。シングルラインかコードか。コードを先取りするか、それとも遅延するか。短いフレーズか長いフレーズか。インサイドかアウトサイドか…

その気になれば様々な領域に両極が見つかるはずで、練習を楽しくする効果もあると思うので常に意識しておかなければと思いました(例えばクレッシェンド・デクレッシェンドの練習など、考えてみたら私は自宅でほとんどやっていなかった…)。

YouTubeを「ダイナミクス」的な言葉で検索してみたら、マーティン・テイラーの面白い動画を見つけました。ここで彼は音量とトーンのコントロールについて説明しています。最初、自作の曲を平坦な表現で弾き、その後にダイナミクス豊かに弾いてみせます。

メロディのトップノートを強調し、ベースは控えめに。内声もトップより前に出さない。3つの音域の音量をコントロールし、ネック側で弾くか・ブリッジ側で弾くかも意識する。これは上で書いたような「両極」とは少し違うかもしれませんが、一定の幅の中でどれだけダイナミクスをコントロールするかがテーマである点で同じような内容だと思います。リズムも少し揺らしています。

マーティン・テイラー氏、「こうすることでモノクロームからテクニカラーに変わるんだよ」と語っています。なかなかわかりやすい喩えですね。


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