Quantcast
Channel: Jazz Guitar Blog
Viewing all articles
Browse latest Browse all 927

中国のラップに未来はあるか

$
0
0

中国共産党が今後ラップ歌手をテレビやラジオ番組に出演させない方針を示した、というニュースを見て、そういえば中国のラップってどんな感じなんだろう、と調べてみたらすごいのを発見しました。GAIという歌手(四川省生まれ・重慶で活動)がGOSH Musicという自分のレーベルから出した”Gangsta”(2015)という曲です。

ああ怖い、とSiriが棒読みしそうな雰囲気です。いろいろガチじゃないですか。歌っているのは薬と賭博と女と犯罪、みたいなステレオタイプで、直接的な体制批判や社会批判はないようですが、中国の哲学者・老子のアナーキズムを歌っている…のでしょうか(中国語は詳しくないので的外れでしたらすみません)。

FacebookやTwitterを禁止する国でこの人達が自由に活動できるわけはないでしょう。しかしヒップホップはすごい。現代のブルース。コード進行というハイカルチャーに縛られない、モーダルな音楽。マイクロ・メロディ。負のエネルギーを糧にして世界中で発生します。去年アメリカでNo.1になったジャンルがヒップホップ/R&Bになったのもアメリカ版習近平・トランプ大統領と関係があるのでしょう。

では中国のラップ、ヒップホップ文化はメディアから締め出され、下火になってしまうのか。これで途絶えてしまうのか。なんとか生き残る方法はないのか…その答えは、これだ!

アメリカ人と中国人が唐突にラップバトルするという動画で、これは面白いです。歌詞を丁寧に全訳して掲載するとこのブログがインターネットから消されるかもしれないので、概要です:

アメリカ人:ハンバーガーくっそうまい!おい中国野郎、民主主義を理解しろ! 俺とラップでいますぐ勝負、アメリカは世界最強、戦争勝ちまくり、頼まれなくても扉をノックしてやるぜ、お前ら人口の半分もメシ食えねえんだってな、いいか俺らはヒューマンだ、だがお前らはただの統計と数字だ

中国人:おいこのクソデブ、お前ベトナムで負けただろうが、俺の股間を(コンプラ)、いいかよく聞け、この股間のブツは大量再生産のための兵器だ、こっちにも中華街、あっちにも中華街、お前が知らないうちにどこにでも中華街、俺たちはFacebookをバンする、YouTubeもバンする、お前みたいな見た目の奴は全部バン、そのうち全部メイド・イン・チャイナ

みたいな戦いです。YouTubeのコメント欄では、

  • 誰が見ても中国の勝ち
  • 中国圧勝
  • アメリカが言っていることはどれもおかしい、中国の勝ち
  • 中国人が勝った
  • 中国がアメリカを壊滅した
  • 中国人がアメリカ人を丸焼きにした

等々、勝負の結果は明らかでした。

だから、これですよ。中国のラッパーは共産党批判をやめ、中華民族の素晴らしさ・偉大さ、習近平主席が語る「中国の夢」をこうやって世界に向けて発信していけば良いのではないか。それならBrother Xiも認めてくれるのではないか。ある日いきなり行方不明になったりしないように、頑張ってうまくやるんだぞ…。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 927

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>