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チョレイとヘークションウェイアーの謎

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卓球・張本智和選手の雄叫び「チョレイ」が話題になっています。得点した「後」のあの動物的な咆哮。横綱がガッツポーズをすることを禁じるこの国で、あれほど豪快で野性味溢れる「チョレイ」を目撃できているのはそれだけで面白いのですが、ネットを見ていると相手にレスペクトがないだの、下品だのといった、否定的な意見も多いようです。

個人的にそのあたりには全く興味がありません。しかし円盤投げの室伏選手のように、なぜ行為が終わった「後」にチョーレイ、ヨウッ、ヨウッ、と咆哮するのだろうか、と、その点にはかなり興味を持ちました。

ラグビーの五郎丸選手の場合、キックする「前」に一連の不思議な動作をするのが話題になりました。これは「ルーチン」と呼ばれ、行為を開始する前に気持ちを整える効果があるそうです。この行為は、それに続くアクションに影響を与えます。

しかしハンマー投げの室伏選手や卓球の張本選手の咆哮は、アクションが終わった「後」に行われています。終わった後に何を叫んでも、結果に何らかの影響が及ぶわけではない。

これは推測なのですが、彼等がやっているのは、その時行った行為が自分にとって良かったか、良くなかったかという「適・不適」を、「咆哮することによって記憶に深く刻む」ことを主眼としているのではないか。

張本選手が「チョレイ!」と叫ぶのは、勝利に導いたその決定打の感覚を忘れないように、そして成功体験を自分の心に刻むためではないか。その意味では、これも気持ちを整える効果のある、ルーチンの一種なのでしょう。

テニスでも「雄叫び」が聞こえることはよくあるものの、マリア・シャラポワなどを見ているとどうも打撃と同時に「アォー」などと叫んでいるらしく、打ち終わった「後」という感じではありません。同じ球技でも卓球と何故こうも違うのか謎です。

ジャズの世界にはキース・ジャレットというピアニストがいて、この人も咆哮することで有名です。しかも何かを弾く前ではなく、弾いた「後」に咆哮している点が、卓球の張本氏にそっくりです。とするなら、キースの咆哮は「いま俺が弾いた音サイコー!チョレイ!この音忘れない!」という意味なのか…

そしてだいぶ前のことですが、私が人前でくしゃみをした時、同席していた女性に後で叱られたことがあります。どうも私のくしゃみの仕方が、かなり「オヤジ臭い」ものだったらしいのです。

ヘークションウェイアーイェイ

みたいな、意味不明な長い単語を叫んでいたらしい。この理由は、よくわかりません。自分では「ウェイアーイェイ」などという言葉を付け加えた覚えもありません。何なんでしょうね。そのくしゃみは自分にとって最高の、忘れたくないほどのくしゃみだったのか。成功だったのか。そんなわけないですよね。ではなぜあの「ヘークションウェイアーイェイ」が出てしまったのか。そしてこれは張本選手の「チョレイ」と何か関係があるのか。誰か教えてください。


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