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D’Angelico USAのKurt Rosenwinkelシグネチャーモデルの謎

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D’Angelico(日本ではディアンジェリコと発音)というブランドには謎が多いです。現在日本の楽器店で販売されている新品のディアンジェリコ・セミアコやフルアコは日本の寺田楽器で製造されています。カート・ローゼンウィンケルがかつて愛用していたセミアコNYSS-3Bも寺田楽器製(のはず)。しかし今年になって”D’Angelico USA”からカートのシグネチャーモデルが出ました。

調べてみると、どうも日本のある会社が国内向けに「D’Angelico」ブランドのギターを製造販売するライセンスを持っていて、D’Angelico USAと棲み分けしているような感じです(過去に権利関係がこじれて裁判沙汰になったらしい)。

というわけで「ディアンジェリコ」には現在、日本ブランドと米国ブランドがあり、両者はもはや関係なし。米国ブランドはハイエンドモデルを米国で製造、それ以外を恐らくアジアのどこか製造しているように思われます。動画中のギターは、日本の楽器店では恐らく買えない製品でしょう。

上の動画でカートは1997年に入手したディアンジェリコのセミアコが気に入ったんだ、だからシグネチャーモデルの話が来た時は前向きになったよ、と語っていますが、このシグネチャーモデルはNYSS-3Bとは関係がない工房で作られているものと思われます。カートはそのことを理解しているのだろうか…(そして俺はこの記事を書き続けても大丈夫なのか…)

ちなみにマイルス・オカザキがこのシグネチャーモデルの廉価版(Premier Kurt Rosenwinkel SS)を弾いている動画もありました。

大人の諸事情はさておき、2人の演奏を聴いて思ったのが、国産ディアンジェリコのNYSS-3系に比べてもう少しギターらしいというか、味わい深い音になっているような気がしました。私も一時期NYSS-3Bを弾いていたのですが、国産はもう少し楽器自体の個性が抑え目でニュートラルな道具という感じがしました。どちらが良いというより、若干傾向が違うギターではないかと思いました(気のせいかな…)。

 

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