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ジョー・サトリアーニのメロディ構築指南はジャズ系ギタリストにも面白い

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パット・マルティーノとの共演でも知られるロック・ギタリスト、ジョー・サトリアーニによる”How To Build Melody”という6分くらいのミニレッスン動画があります。「どのようにメロディを組み立てるか」がテーマ。これがシンプルで的を得た内容で、ジャズ系ギタリストが見ても面白いはずと思ったのでご紹介します。

彼が言っていることは主に次のようなことです。

  • 多くの場合、みんな「物語」を語る速度が速すぎる
  • フレーズの終わりをサスペンデッド・ノートに着地してみよう
  • そうすることでリスナーは次のフレーズがはじまる前に「次はどうなるんだろう」と思う
  • たとえばEコードを鳴らしてルート・3度・5度を弾くのは『いまEコードにいます』という以外の意味はなく、次に何が起こるかは感じられない。ここを4度ではじめたら、何が起こるんだろうって思うだろ…

すぐに終わらせないで、ひっぱるんだ、というお話です。ジャズ系の音楽の多くは一部のハードロック・ヘヴィメタルに比べるとコードチェンジが頻繁で速いため、基本的なコードトーンを強調していくことが大事という面もありますが、コードのトライアドではじめてしまったら、ちょっと焦りすぎだろ、というサトリアーニ氏のお話も納得感があります。

ベン・モンダーがモチーフ構築のアイデアについても似たようなこと(モチーフの原型においてトライアドやセブンス・コードを強く示唆しない)を言っていたのを思い出しました。

コードトーンだけを使ったソロの練習をしていると、どうもぎこちない、音楽的な感じがしない、と悩むことがあると思うのですが、コードトーンへの解決を意識して音をちょっと足すだけでだいぶ面白いメロディになってくれそうですよね。

こういう基本的なメロディーセンスに関するレッスンはなぜかジャズ・ギターの世界ではあまり多くないような気がします。4度の音にしても「4度はアボイドといって弾くと問題になることが多い」という理論の話題のほうが多く、「4度をどうやって解決させようか」というセンスに関わる話題がもっとあったら嬉しいなぁ、と思いました。


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