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ヘキサトニック再訪

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Randy Vincentの”Line Games”という本について紹介記事を書いたのが2年前。少しづつ取り組みはじめてから実質2年半、この本はやはり素晴らしいです。ヘキサトニック(6音スケール)が主なテーマなのですが、何もないゼロ地点から著者が抽象的に練り上げたシステムではなく、ジョー・パスやパット・マルティーノらによる実際の演奏から「ヘキサトニックは実は3つのセルから成るのではないか?」と思い至ったらしいところが面白い。クリエイティブな本だなぁ、と思います。

ヘキサトニック再訪

フィンガリングで苦労するところもありましたが、さすがに2年以上(少しづつでも)やっていれば少しはモノになるんですね(本棚に入れておくだけだと何ともならないw)。タブ譜はないし「明日すぐ使えるジャズっぽいフレーズ100!!」みたいな本ではないのですが、自分自身に制限を課すことによってより大きい自由を手にできる、と改めて体感させてくれる本です。この本、日本では入手難だったのですが現在はKindle版で手に入るようです。

Line Games
Line Games
posted with amazlet at 17.07.08
Sher Music (2016-08-04)

この”Line Games”のエピローグではこれに続く著書の”Jazz Guitar Soloing: Cellular Approach”がティーザー公開されています。この本がまた強力です。どちらの本も、バーガンジーのテトラトニック、ペンタトニック練習に見られるような「少ない音数をシークエンス化する」という方法論が面白いと思った方ならきっと楽しめると思います。

JAZZ GUITAR SOLOING: CELLULAR APPROACH
RANDY VINCENT
Faber Music
売り上げランキング: 2,507

この”Jazz Guitar Soloing: Cellular Approach”はギターのポジション解説を省略した「全楽器バージョン」もあるようです。普遍性のある内容なので、なるほどと思いました。この本は応用度がかなり高いのでいずれ別の機会に記事で紹介したいと思います。

Building Solo Lines from Cells (All Instruments)
Randy Vincent
Sher Music Co ,U.S.
売り上げランキング: 225,741

この2冊であと5年は余裕で楽しく練習できそうです。いや、こればかりをやるわけではないので、都合10年くらいはお世話になりそう。好き勝手に本能のままに弾きまくるのも最高に楽しいけど、そういう時期が長く続くと私の場合はテクニックも向上しないし、悪い意味で煮詰まってきてしまう。そういう時、こういう本に助けられます。


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