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Kurt Rosenwinkelのミニレッスン:試しに完璧な円を描いてみるといい

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カート・ローゼンウィンケルの4分弱のミニインタビュー動画を見つけました。タイトルは「どのようにして自分自身のサウンドを見つけるか」。冒頭でとても面白いことが語られていたので訳出します。

僕はいつも、どうやったら頭の中で聞こえている音に近い音をつくれるかを考えている。誰でもこのギターを手に取って弾けば、みんな全然(僕とは)違う音を出すと思う、みんな違う心(spirits)を持っているのだから。

I’m always thinking about how I could make the sound closer to the way I hear it in my head, anybody could pick up this instrument and they would sound totally different because they are different spirits.

単純に自分の心に従うといいと思う。(画家のパブロ・)ピカソが言ったこういう言葉が好きなんだ。「自分自身の声を生み出そうと躍起にならなくなくてもいい、単純に完璧な円を描こうとしてみなさい、それは不可能なことだ、その円の欠陥、それが君の声だ。」

I would suggest just following your heart, and I like what Picasso said, “don’t worry about trying to develop your own voice, just try to draw a perfect cicrle, and it’s impossible, and the flaws, that’s your voice.”

自分自身の個性を確立するために、いかに個性的になれるかを頭を捻るようにして考えるのではなく、心(spirit, heart)が命じるままに、自分が好きな音・求める音(ここで「完全な円」と言われているのは恐らくこのことかな)を出そうとしてみる。結果、完全な理想には至れないかもしれないけれど、思い描いた理想と現実との差(欠陥、flaws)が、最終的に自分のヴォイスになる、ということでしょうか。

この言葉のあと、カートは自分にとってはピッキングアタックの少ないレガートサウンドが理想という実際的な話をします。そのためにElectro-Harmonix POGとその後ろにコンプレッサーを使っているとのこと(HOG2も使っていたけど最近はPOGがお気に入りなのかな)。最後のソロ・ギターはセロニアス・モンクの”Ugly Beauty”。

これは意味深で良い選曲ではないでしょうか。”Ugly Beauty”は「醜い美」という意味になりますが、言い換えれば欠陥があること、不完全であることの美しさとも言えるでしょうか。私達は誰も完全でも完璧でもない。それでも自分の心に従って音楽をやれば、それは美しいものになるんだ、ということでしょうか。

カートがこの曲を最後に持ってきたのはたまたまかもしれませんが、そんな風に考えてしまいました。良いお話を聞けました。そういえばセロニアス・モンクのタッチは、一般的な「美しいピアノの音」という概念からは遠いですよね。なんかゴツゴツしている。でも美しい。そうか、やっぱりそういうことなんだ(一人で納得w)。


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