弦高の高いギターが苦手です。弦高が高いと音は良いと思うのですが、押弦時にちょっとでも指板が遠くなるとストレスに感じます。
そんなわけで手持ちのエレガットのサドルを削りました。鉄ヤスリと紙ヤスリを併用し、ピエゾ・ピックアップが音を均質に拾ってくれるよう、底面が完全な平面になるよう(これ大事)配慮しつつ、削りに削り… 納得の行く弦高が出ました。だがしかし。弦のテンションが下がって、音は本当につまらなくなりました。張りがなくてダラダラです。困った。
そこであるアイテムを導入。「クリアトーン」と呼ばれる製品です。ガットギターの弦交換が楽になる、と聞いていたのでずっと試してみたかったのですが、構造からすると弦のテンションも稼げそうな気がしたのでこの機会に使ってみることにしました。
こんなふうに使います。アルミの筒に弦を通すと簡単には解けないので、弦をブリッジに巻くあの面倒な作業から解放されます。外れた弦が柔らかいスプルーストップをビシッと傷つけたりすることも減ります。個人的にはもう後戻りできません。
しかし先に書いたように、これを導入したのは「弦高を下げたらテンションも下がって音が悪くなった問題」を解消するため。クリアトーンを使うと、ブリッジからサドルまでの弦の角度が深くなります(写真下)。これで音色も良くなるかな、と期待したのでした。
さらに弦の張力を上げるため、普段使っているD’Addario Pro ArteのノーマルからHANNABACH(ハナバッハ)の黒に変えました。815MTというミディアム・テンションのセットですが、ダダリオのノーマルよりテンションが高く、音色や品質の評判も良いようでした(下の写真、4弦の位置がズレている… これに気付かず弾きまくっていたなんて…)。
結果は大満足です。ブリッジ〜サドル間の弦角度と、弦自体テンションの高いものに変えたので、二重に効果が出たのでしょうか。音に張りが戻りました。音色も華やか、そして音量がでかいw(これはハナバッハ弦の特徴らしいです。私は好き)。弦の張力が高くなっても私は全然気になりません。そのうちもっとテンションの強い弦も試してみるつもりです。
今回使用した「クリアトーン」という製品、日本の「現代ギター」社から出ているようです。クラシックギターの雑誌で有名ですね。私がこれを探していた時は通販で売っているところがなく、歩いて探しましたが、現在はamazonでも扱っているようです。