先月にJazzTimesに掲載されたばかりのメアリー・ハルヴァーソンについての記事に、こんな面白いことが書かれていました。
“Intention”(「意図」)は、彼女が自身の音楽について語る時に好んで使う言葉の1つである。「私は何かを演奏する時、わざわざそれをやりたいんです」と彼女は言う。「それは私にとって非常に重要なことです」。この特質は、彼女が腕を斧のように振り回すライブ演奏からも、録音からも感じられる。ハルヴァーソンが録音する時、彼女は弦とギターのボディの両方を増幅させる。リスナーが彼女のアタックの強さと、ギターのウッディな残響を聞こえるようにするためである。
「これだ!」と思いました。”Intention”。意図。彼女はたまにリバーブのような残響系エフェクターも使いますが、基本的にはデッドな音で、何というか雰囲気やムードといったものの力に頼らない演奏をするように感じていました。ビシッとしている。言いたいことを言う。何かを誤魔化したりもしていない。無駄な音が全くない… 一言で言うと”Intention”。これだ、これだよ、と思いました。
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Photo by OhWeh / CC BY-SA 2.5
私がメアリー・ハルヴァーソンの演奏、音楽に感じている最大の魅力がこの”Intention”です。何もかも明確に、目的を持って、わざとそうしている。何も誤魔化していない。これって大変なことだと思うんですよ。でも、どんな音楽も本当はそうあるべきなんじゃないか。そうじゃない音楽は本当に多いし、私自身の演奏・音楽も、そうじゃないことが多いかもしれない。
でも、Intentionのある音楽をやりたい。それを目指すべだ。そう思います。意図したメロディ。揺るぎないリズム。明瞭な音。忖度のない音楽。
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