銀座のヤマハ本店前を通りかかって驚きました。ショーウィンドウにスポーツタイプの自転車が展示されていて、一瞬お店が移転したのかと思いました。しかしそうではなく、「ヤマハの電動アシストユニットを搭載した自転車」を展示していたようです。
ヤマハというのは不思議な会社で、法人的には別ですが、楽器以外にもボートのモーターやモーターサイクル、ルーターのようなインターネットの通信機器も開発・販売しています。楽器、スポーツ、通信、といった異業種で活躍。近年はLINE6やSteinbergといった外国企業も買収しています。
最近のヤマハのギターには、ヤマハのモーターサイクルのデザインをモチーフとした製品があるようです。個人的には悪くないデザインだと思います。ちょっとレトロで柔らかい感じ。
![]() YAMAHA 《ヤマハ》 REVSTAR Series RS420 (FRD)
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私が最初に弾いたエレキギターは、確かヤマハのSGのいちばん安いモデルだったような気がします。そのためYAMAHA SGにはかなり思い入れがあります。あと売ってしまいましたが、数年前までセミアコのSAも所有していました。SAは何本か持っていたことがあり、古いものも現行品も、驚くほど完成度が高くコストパフォーマンスの高い楽器でした。SA-2200とか最高でした。今でも時々弾きたくなるギターです。
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銀座ヤマハ前を通った時、ひょっとしてギブソンが目指して失敗したようなトータル・ライフスタイル製品の会社を目指しているのかな、と思いました。ギターとモーターサイクル、自転車という組み合わせはなんとなく異質なように見えます。良いシナジーが出れば良いのですが、果たしてどう出るか。
REVSTARのデザインは悪くないように思いますが、ヤマハのギターにはコアとなるバリューがあるか。これがヤマハだ、という売り、コアがあるか。懐かしいデザインのエレキギターです、という価値以外に何もないのであれば、絶対に成功しない。
考えてみると、ヤマハのギターはどれもかなり良かったのですが、「ものすごい個性」があったかというとそういう感じもせず、むしろその「個性のなさ」がヤマハの特徴だったような気がしないでもない。いや、それでも最後に使ったSA-2200はちょっと個性的だったかも。あれは、本当に良いギターでした。