最近大きい話題になっているギブソンの経営危機に関するニュースですが、ご当地アメリカ合衆国のギタリストたちはこの件をどう見ているのか。Redditの関連スレッドから個人的に興味深かった意見をピックアップしてみました。
- 良いことじゃないか。ギブソンは値段が高すぎるのに品質が低すぎたからね
- 2000ドルのギターを出荷する時、フレットの端がとがったままだとこうなるんだよ
- 倒産したらギブソンのギターはもっと高価になるだろう
- ブランドが売却されると思う、より良い経営者のところに渡るといいんだけどね。ギブソンの名前は消えないと思うけど、古いモデルは間違いなく値上がりするだろう
- 売却されたとしても、ましな経営者や会社の手に渡る可能性は0%だ。ギブソンみたいに困窮したブランドが売られる先は、ブランドネームと過去の名声を利用してク◯みたいな製品を量産する新オーナーのところに売られるのがオチだ
- 余談だけど、近年のギブソンは軽蔑すべきことをやっていた。DIYギタリスト向けに「ヴィンテージ」のキャパシターを$100くらいで売っていたんだけど、あるギタリストがそれを分解して調べてみたら現代のキャパシターにフェイクのラップを巻いたものだった。原価は10分の1。訴訟が起こることを切に願う
- ギブソンは近所のギターショップに圧力をかけはじめていた。最低でも10万ドル分を発注しないと売らせないぞって言いはじめたんだ。それでお店は販売ライセンスを放棄して、ハグストロムやPRSを扱うようになった
- ギブソンのギターを扱うなら少なくとも壁面の50%以上をギブソンで占めるようにと要求してきた
- ギブソンの新しい「モダン・フライングV」は、言わせてもらうとク◯みたいだ。レスポールは好きなんだけど、俺はギブソンよりエピフォンを買う
- 当然の報いだよ。30年にもわたって偽の希少価値を作り出し、ギターを売ってきた。彼等のギターに$5000の価値なんかないよ。ブーマー世代はもうギターを買わないし、40歳以下の人は無駄に高いギターに金を払ったりしない
- ロックンロールの時代は終わった。キッズはロックスターになりたいとか、ギターを学びたいとはもう思っていない。ギターを弾くんじゃなく、歌いたいだけなんだ
- ムーディーズによれば、ギブソンのギター部門は持続可能で収益性のあるビジネスだそうだ。しかし買収したエレクトロニクスやライフスタイル製品の会社はそうではなく、同社の足を引っ張っている。無駄をカットして再編成しないといけないね
- ギブソンがダメになったのは、万人のための全て(everything to everyone)になろうとしたからだと思う
読んでいてあらためて驚いたのですが、かつて良いギターを作っていた会社だというコンセンサスは残っているものの、現代のギブソン社を擁護する声は一切見られませんでした。一方で格付け会社ムーディーズの評価にもあるように、ギブソンのギター部門自体は堅調であるようです。とはいえ小売店やアーティストの扱いがだいぶひどくなっているという話もあります。老舗ギブソン、どこへ行く。
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