コンスタント・ストラクチャーと呼ばれるものがあります。日本語にすると「一定の構造、変わらない構造」という意味ですが、弾いてみたほうが話が早いです。下の譜例に登場する4つのコードは、どれも同じシェイプで押さえ方も同じ。平行移動しているだけです(譜例はクリックまたはピンチで拡大できます)。
上の4つのコードそれぞれの下に、次のこういうコードたちが隠れているとします。1625の循環進行(6と2はセカンダリー・ドミナント化しています)です。すると上の譜面のコードはそれぞれ、F9, D7(b9, b13), G9, C7(b9, b13)を表現していることになります。
コンスタント・ストラクチャーは、こんな感じで「一定のインターバル関係を保持したまま開始点をずらす」ことで他のコード、他の意味を表現できてしまうものです。便利かつサウンド・グッド。
応用編として複数のストラクチャーを組み合わせることも可能。たとえば下の例では、最初の2つのシェイプを交互に繰り返しています。最初のコードはC7の7thにAトライアドが乗った感じのもの。次はジミヘンコード。これを一定間隔で繰り返します。どれもC7オルタードの時に使えます。
ルートの動きを観察するとわかりますが、これらのコードはCのコンディミ(C half-whole diminished)でハーモナイズされています。2つのシェイプはそれぞれ短3度づつずれています。ただシェイプは同じでも構成音が違ってくるのが面白いですね。同じなのに違う。違うのに同じ。魔法のようです。
「同音異義語」ならぬ「同形異義シェイプ」とでも言えましょうか。
こういうパターンはたくさんあるので、少しづつ自分のものにしていきたいですね。「このシェイプ、平行移動させて使えないかなー」と実験してみて、おっと思ったらノートに書き出してみると楽しいです。
コンスタント・ストラクチャーは最近人気のロメイン・ピロンさんのミニレッスンでも扱われていました。下の動画ではDm7-G7-CΔ7の2-5上で10個のパターンを弾いているのですが、参考になります。
そのピロン氏、新作”Copper”のクラウドファンディング終了まで残り10日。サイトはこちら。私も申し込みました。10ユーロから参加できます。うまく行くといいな…