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その結末がかなり意味不明だった伝説のギター映画について

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これを読まれている皆様は「クロスロード」というふる〜いアメリカ映画をご存知でしょうか。1986年の作品で、ブルース・ギタリストのロバート・ジョンソンが悪魔に魂を売ってその引き換えに高度な音楽性を得た、とされる伝説の十字路(=クロスロード。同名の曲も有名)をモチーフとしているのですが、これが何とも不思議な映画だったのです。

主人公のユージン(ラルフ・マッチオ)は、ジュリアード音楽院でクラシック・ギターを専攻中の学生。でもブルースが大好きで本当はブルース・ギタリストになりたいと願っている。そこでむかし悪魔に魂を売ったことのある怪しげなオッサン(伝説のブルースハープ奏者)と知り合いになって一緒に旅に出て、最終的に悪魔の手先であるスーパーギタリスト(スティーヴ・ヴァイ)と演奏で戦う、という荒唐無稽なお話。その最終決戦の模様がこちら。

これ面白いですよね。というのも、最初はブルース的な世界で何かバトルのようなことをしていて、その枠組の中でユージンは負けてしまった。でも気を取り直して、自分が得意なパガニーニみたいなフレーズを弾きはじめてお客さんの心を掴んでしまう。そんなもん俺にもできる、と真似しようとしたスティーヴ・ヴァイが結局うまく真似出来なくて、ステージを去る。それを見た悪魔は、ブルースハープのおじさんの魂をもらうという内容の契約書を引きちぎる、という内容。

これはですね、関西弁がよくわからない私でも なんでやねん と言いたい。

冷静になって考えるとかなり意味不明なとんでもないB級映画なのです。なんでクラシック・ギターで勝つのw それまでのストーリーの全てを台無しにするまさかの展開w でも子供の頃にこれを見た時、何故か納得してしまったのを覚えています。

これ、1986年じゃなくて2016年頃の映画だったら相当ヤバイと思います。アフロ・アメリカンの伝統音楽に対してホワイト・ヨーロピアンの音楽が無根拠に勝利した、みたいな感じじゃないですか。暴動になるんじゃないでしょうか。この映画の脚本家とプロデューサー、何を考えていたんだろう。

ちなみにユージンを演じたラルフ・マッチオはギターを上手に弾けているような演技をするのに苦労し、ステーヴ・ヴァイはフレーズを間違える練習をするのに苦労した、という噂話があります。上の動画でのギター部分はどちらもスティーヴ・ヴァイが弾いていると言われています(真偽不明)。

そうそう、ジャズ・ギタリストでピッキング・ハーモニクスを使う人っているのでしょうか。すぐに思い出せません。マイク・スターンあたりはやりそうですが、そういう録音あったかな…


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