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ジャズでも同じ

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先日、本屋さんで面白い英語学習本を見かけました。「英語は3語で伝わります」という本です。帯を見ただけでこの本が何を伝えようとしているか、すぐわかりました。

“My job is an English teacher.”という英文は何処も間違っていないけれども、実際にこのフレーズを誰かが実生活で口にする機会があるかと考えると、まずないだろう、と思います。”I teach English.”のほうがはるかに使用頻度が多いし、自然だし、短いし、伝わりやすい。

ジャズのフレーズでも同じことが言えるわけで、”My job is an English teacher.”が教則本に列挙されている2-5フレーズのようなものだとしたら、”I teach English.”はマイルス・デイヴィスやジム・ホールがブルース・ソロをはじめる時の実際の喋り方。前者が無駄だとは思わないけれども、最終的には後者に至らないといけないのは間違いない。

ジム・ホールの口癖は”Less is more.”。少ないほうがいい。そのほうが実は豊かなのだ、という意味。

I like that. You play guitar? That’s cool, man. How about this. It’s all fun. Let’s play together. 3語ってリズムも良いですね。

ちなみにジャズ・ミュージシャンが英語でどのように喋るかに注目すると、彼等の音楽上のフレージングと共通点を感じることがあります。パット・マルティーノはかなりフォーマルな、あらかじめ考え抜かれたような論理的な口調。ビル・フリゼールはその都度考えながら言葉をゆっくり選び取っているような感じ。メセニーの話し方にはもう本人が弾くフレーズそっくりのフローと熱量があるように感じるのですが、皆さんはどう思われるでしょうか。

英語は3語で伝わります
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