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空気とか読まなくていい

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いつだったか、あるセッションで”Confirmation”を弾いた時のことを思い出しました。

その夜、ある若者(のギタリスト)が「コンファメーションお願いします」と言ったのでした(その時私も「◯◯さん、もう1曲お願いします」と言われていたので待機していた)。するとそのハコは「ドッ」という感じで、みんな笑ったのでした(その若者のことを馬鹿にしたわけでは勿論、ない。みんな「えー、それは後で演ろうよ」という感じで笑ったのでした)。

いろいろなジャム・セッションに参加したことのある方ならわかると思いますが、チャーリー・パーカーの「コンファメーション」やチック・コリアの「スペイン」のような曲は、その日の早い段階で演奏されることはあまりなく、みんな「空気を読んで」その日のセッションの最後あたりにコール(=「この曲やりたいです」と言うこと)することが多い。

しかし私は、「ああ、この人はコンファメーションを弾きたくて、そのために練習してきたんだ、この日のために。」と感じました。そして、彼は上で書いたような「慣習」を知らない。

こういう時、セッションホストは普通に「OK。それ、やりましょう。」と言うべきだと思います。「そういう曲はね、一日のシメにやるものなんです。」みたいなことを言うのは、何かちょっと違うと思う。

これは私の価値観だから、反対意見もあると思います。でもその若者が、コンファメーションを頑張って練習してきて、それしか弾けないとしたら(コンファメーションが弾けるなら他の何かも弾けるとは思うけど)、そして彼がそれをコールしたなら、やりましょう、というのが良い流れなんじゃないか。

不文律、しきたり、慣習もジャズではとても大事。でも、必ずしもそれにとらわれなくとも良いはずだ。その日のセッションが「コンファメーション」や「スペイン」から始まったって、いいじゃないか。

空気なんか読まなくていいよ。そういう意味では。


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