昨年亡くなったジョン・アバークロンビーが晩年に愛用していたギターの1つがMcCurdy(マッカーディー)でした。動画で弾いているのはThe Albion Greenstreetというモデル。構造の詳細は不明ですが、チェンバードのフル・ホロウだと思います。アバークロンビー先生はエボニーブリッジで指弾きです。晩年の教則動画でもこのギターでした。
曲は”39 Steps”(2013)収録の”Greenstreet”。この動画の頃はまだ曲名がなかったようです(ギターのモデル名と曲名はどちらが先だったのだろう)。箱鳴りがあってサステインもわりとありそうな、存在感のあるいい音がしていますね。
スペックは以下の通り。価格は$7,450だそうです。
– ソリッド・シトカ・スプルース
– ホンデュラス・マホガニー・ネック&バック
– ソリッド・エボニー・フィッティング
– DiMarzio PAF
– アメリカ製ハードウェア
– ニトロセルロース・フィニッシュ
シェリル・ベイリー氏もマッカーディーを愛用。The Mercuryという14インチの小型のセミアコを弾いている姿をよく見かけます。逆アングルでバリバリと。良い音です。セミホロウですがエボニーブリッジというのが面白いです。しかしものすごいグルーヴの演奏です…
スペックは以下の通りで価格は$6,950。
– 14″ ボディ
– 1 3/4″ デプス
– スケール長とナット幅は全て対応可
– ソリッド・シトカ・スプルース
– ソリッド・カーリー・メイプル・バック
– ワンピース・マホガニー・ネック
– エボニーブリッジ・テイルピース
ルシアーのリック・マッカーディー氏はロバート・ベネデットにギター作りを学んだそうです。ダンジェリコやダキストのギターリペア経験も豊富で、現在はD’Angelico USAのマスタービルダーシリーズを手がけているようです(確かヴィクター・ベイカー氏も担当していると思います)。その制作の様子がこちら。
マッカーディー氏のサイトのギャラリーページにはカート・ローゼンウィンケル、ヴィック・ジュリス、高免信喜氏の姿なども見られます。ご興味のある方はサイトに遊びに行ってみてください。
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