ジャズギターでよく使われるコードを観察して愛でましょうという、当ブログに似つかわしくない真面目なコーナー「ジャズギター・コード・コレクション」。第1回が思ったより好評だったので、早速第2回をやってみます。
今回は下のコード、Cm7(9,11)を観察してまいりましょう。これもルートのないフォームで、コンボ演奏やベーシストとのデュオで便利に使えますね。下からEb, Bb, D, Fと積み上がっています。3rd, 7th, 9th, 11thという順です。完全5度・長3度・短3度の組み合わせですね。
このコード、シェイプとして面白い発見があります。
真ん中の2つの音、BbとDを、1フレット分、半音だけ下げてみます。BbをAに、DをDbに変えます。1Fは人差し指でバレーしたまま。すると…
そのコードは、F7(b13)です。
下からEb, A, Db, F。7th, 3rd, b13th, Root, という順番です。
ということは。
このCm7(9,11)は、人差し指でバレーしたまま、真ん中の2つの弦を半音下げるだけで「Cm7-F7(alt)」のツーファイブが表現できてしまうんですね。とっても便利ですよね!
そしてこのことから言えるのは、IIm7-V7進行における「IIm7」の7thは、続くV7の3rdに着地できるということ。同じく9thは、V7のb13に着地できるということ。そして2-5-1進行を想定するなら、IIm7の11thの音はV7のルートとなり、V7のルートはIの5thになるので、共通音(コモントーン)になっているということです。
なんかちょっとお得なことを知ってしまった気持ちになりませんか
このコードフォームですが、1234弦セットの他、2345弦セットでもいつでも弾けるようにしたいですね。指のかたちはちょっと変わるのですが、上の説明と同じように運用できます。
今回のコード、何か発見などございましたでしょうか。もし有益なところがありましたら、いいねなどしていただけると幸いです。好評なら100回くらいまで続けたいと思います。100回になったら、チョコボールの「金の缶詰」が空から降ってきてくれないかな…練習の集中力が切れてきたらチョコレート食べましょう。